第60回 午前 問36
理学療法治療学
口すぼめ呼吸の指導で正しいの
口すぼめ呼吸の指導で正しいのはどれか。
- 1吸気を延長させる。
- 2呼吸数を増加させる。
- 3COPD患者に適用する。
- 4機能的残気量を増加させる。
- 5頰を膨らませるように指導する
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✓ これが正解3COPD患者に適用する。
解説
口すぼめ呼吸は、COPD患者の息切れを和らげるために用います。
口すぼめ呼吸は、鼻から息を吸い、口をすぼめてゆっくり息を吐く呼吸法です。口をすぼめることで呼気に抵抗がかかり、気道の内側の圧が保たれるため、吐く途中で細い気道がつぶれにくくなります。COPD(慢性閉塞性肺疾患)では、息を吐ききれずに肺に空気がたまる過膨張が息切れの原因になるため、口すぼめ呼吸で呼気を長くし、呼吸数を減らして1回換気量を増やすことで、息切れを和らげます。
この仕組みから考えると、延ばすのは吐く時間で、呼吸の回数は減り、肺に残る空気は減る方向に向かいます。頰に空気をためるような吐き方も勧められません。
したがって、正しいのはCOPD患者に適用するという記述です。口すぼめ呼吸は吐く息を長く、呼吸数を少なく、と呼気を中心に覚えておくと誤答を見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1吸気を延長させる。:口すぼめ呼吸は、すぼめた口から息をゆっくり吐き出し、呼気を長くする方法です。吸気を延長させるという記述は、呼吸法の要点を取り違えています。
- 2呼吸数を増加させる。:口すぼめ呼吸を行うと呼吸は深くゆっくりになり、1分間あたりの呼吸数は減ります。呼吸数を増加させるという記述は、得られる効果と逆です。
- 4機能的残気量を増加させる。:呼気に抵抗をかけて気道の閉塞を防ぐと、息を吐ききりやすくなり、肺に残る空気は減る方向に向かいます。機能的残気量を増加させるという記述は逆です。
- 5頰を膨らませるように指導する:頰を膨らませて強く吐くと力みやすく、ゆっくり長く吐くという目的に合いません。指導では頰を膨らませずに、口をすぼめて静かに吐くよう伝えます。
出典:第60回 理学療法士国家試験 午前(厚生労働省)問36(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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