第59回 午後 問68
生理学
体温の調節機構で正しいのはどれか。
- 1体温の調節中枢は間脳にある。
- 2体温は午前より午後の方が低い。
- 3精神性発汗によって体温は上昇する。
- 4体温が上昇すると骨格筋は収縮する。
- 5甲状腺ホルモンは熱生産を低下させる。
答えと解説を見る
✓ これが正解1体温の調節中枢は間脳にある。
解説
体温調節の中枢は、間脳の視床下部にあります。
体温は、熱を作る働き(熱産生)と熱を逃がす働き(熱放散)のバランスで一定に保たれています。この調節の中枢は間脳の視床下部にあり、皮膚や体の内部の温度の情報を受けて、ふるえ、皮膚の血管の収縮や拡張、発汗などを指令しています。したがって、体温の調節中枢は間脳にある、という記述が正しいといえます。感染症で熱が出るのも、この中枢の設定温度が高く変わるためと考えられています。
ほかの肢は、体温の1日の中での変動、汗の種類、寒いときと暑いときの体の反応、ホルモンの作用を取り違えています。
体温調節の中枢は視床下部(間脳)、熱を作るのはふるえと甲状腺ホルモンなど、熱を逃がすのは皮膚の血管の拡張と体温調節のための発汗、と仕組みを整理しておくと、体温調節の問いの多くに対応できます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2体温は午前より午後の方が低い。:体温には1日の中での変動があり、早朝の目覚める前に最も低く、午後から夕方にかけて最も高くなります。午前より午後の方が低いという記述は、実際の変動と逆です。
- 3精神性発汗によって体温は上昇する。:精神性発汗は、緊張などによって手のひらや足の裏、わきの下に出る汗で、体温の調節を目的としたものではありません。体温を上げる働きはなく、体温が上昇するという記述は誤りです。
- 4体温が上昇すると骨格筋は収縮する。:骨格筋が細かく収縮するふるえは、寒くて体温が下がりそうなときに熱を作るための反応です。体温が上昇したときには、皮膚の血管を広げたり汗をかいたりして熱を逃がします。
- 5甲状腺ホルモンは熱生産を低下させる。:甲状腺ホルモンは全身の細胞の代謝を高め、熱の産生を増やす方向に働きます。甲状腺の働きが高まると暑がりになるのはこのためで、熱生産を低下させるという記述は逆です。
出典:第59回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問68(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)