第59回 午後 問24
理学療法治療学
片麻痺に関する問題
軽度の片麻痺患者が車椅子から床へ移乗する手順で誤っているのはどれか。
- 1車椅子のブレーキを確認する。
- 2殿部を座面の前方に移動する。
- 3非麻痺側の足部を十分後方に引く。
- 4上体を前傾させて麻痺側の膝を床につく。
- 5床に膝をついた側の殿部を接地させて回転するように着座する。
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✓ これが正解4上体を前傾させて麻痺側の膝を床につく。
解説
麻痺側の膝から床につくのは誤りで、非麻痺側の膝をつきます。
軽度の片麻痺患者が車椅子から床へ移る動作では、体重を支える力が強い非麻痺側(健側)を主に使います。手順は、まずブレーキを確かめて車椅子を固定し、殿部を座面の前方へずらします。次に非麻痺側の足部を後ろへ引いて体重を乗せやすくし、上体を前に傾けて非麻痺側の膝を床につきます。最後に、膝をついた側の殿部を床へ下ろし、体を回すようにして座ります。
誤っているのは、麻痺側の膝を床につくとする手順です。麻痺側の下肢は体重を支えたり、ゆっくり体を下ろしたりする力が弱いため、そちらの膝から下りると膝を強く打ったり、体を支えきれずに転倒したりする危険があります。非麻痺側の足部を後ろへ引くのも、続いてその側の膝を床につくための準備です。
床への移乗では、体重を受け止める役は終始非麻痺側が受け持つ、と考えておくと、手順のどこに誤りがあるかに気付きやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1車椅子のブレーキを確認する。:移乗の前に車椅子のブレーキがかかっていないと、体重を移したときに車椅子が後ろへ動き、転倒につながります。最初にブレーキを確かめるのは正しい手順で、誤りではありません。
- 2殿部を座面の前方に移動する。:座面の前方へ殿部を出すと、足部の上に体重を移しやすくなり、床へ向けて体を前に傾ける動作が楽になります。移乗の準備として正しい手順なので、誤っている手順には当たりません。
- 3非麻痺側の足部を十分後方に引く。:非麻痺側の足部を後ろへ引いておくと、その足に体重を乗せて体を下ろしやすくなり、非麻痺側の膝を床につく動作へ続けられます。正しい準備の手順であり、誤りではありません。
- 5床に膝をついた側の殿部を接地させて回転するように着座する。:床に膝をついた側、つまり非麻痺側の殿部を先に床につけ、体を回しながら座ると、支える力のある側で体重を受け止められます。安全な着座の方法なので、正しい手順に当たります。
出典:第59回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問24(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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