平成21年度 春期 午前Ⅱ 問10
プロジェクトのリスク
リスク対応に関する問題
プロジェクト遂行上のリスク事象を抽出,識別し,事象の発生確率とプロジェクトへの影響度から分類したリスク対応計画を立案する。リスク対策の考え方をまとめた表として,最も適切なものはどれか。ここで,“予防対策”は“当該リスク事象の発生を未然に防ぐ”ための対策を意味し,“発生時対策”は“当該リスク事象が実際に発生したとき”の対策を意味し,“受容”は“当該リスクへの対策をとらない”ことを意味する。
分類の図(原典は図。縦軸が事象の発生確率(上が高,下が低),横軸がプロジェクトへの影響度(左が小,右が大)の4区分を書き写した):
影響度 小 影響度 大 発生確率 高 A C 発生確率 低 B D
選択肢は原典ではA〜Dの4区分に対策を書き入れた表(図と同じ配置)。
- アA:発生時対策 / B:予防対策 / C:予防対策と発生時対策 / D:予防対策
- イA:予防対策 / B:受容 / C:予防対策と発生時対策 / D:受容
- ウA:予防対策 / B:受容 / C:予防対策と発生時対策 / D:発生時対策
- エA:予防対策 / B:予防対策 / C:発生時対策 / D:発生時対策
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✓ これが正解ウA:予防対策 / B:受容 / C:予防対策と発生時対策 / D:発生時対策
解説
確率が高ければ予防、影響が大きければ発生時対策を割り当てます。
4区分の対策は、発生確率と影響度のそれぞれにどう手を打つかで決まります。発生確率が高いリスクには、起きる前に防ぐ予防対策が効きます。影響度が大きいリスクには、起きたときに被害を抑える発生時対策が必要です。これを当てはめると、確率が高く影響が小さいAは予防対策、確率も影響も小さいBは受容、確率が高く影響も大きいCは予防対策と発生時対策の両方、確率は低いが影響が大きいDは発生時対策となります。確率の高さには予防、影響の大きさには発生時対策と、二つの軸を一つずつ対応させると組合せを決められます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アA:発生時対策 / B:予防対策 / C…:確率が高く影響の小さいAを発生時対策とし、確率も影響も小さいBに予防対策を当てています。起こりやすいものを防がず、起こりにくく影響も小さいものに予防の手間をかけるので、対策の向きがずれています。
- イA:予防対策 / B:受容 / C:予防…:確率は低くても影響の大きいDを受容としている点が不適切です。起きればプロジェクトに大きな打撃を与えるので、少なくとも発生したときの対策は用意しておく必要があります。
- エA:予防対策 / B:予防対策 / C:…:確率も影響も小さいBに予防対策を当て、確率と影響がともに大きいCを発生時対策だけにしています。Cは起こりやすく被害も大きいので、予防と発生時の両面で備えるのが適切です。
この問題の用語
- リスク対応リスクを避ける・減らす・移す・受け入れるといった手立ての中から選んで実行すること。どれを選ぶかは、見積もった大きさと費用を見て決めます。
- プロジェクトある目的のために期間を決めて行う、一回限りの活動。決算処理のように同じ手順を繰り返す定常業務とは区別されます。
出典:平成21年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問10
同じ用語が出る問題
- 令和6年度 秋期 午前Ⅱ 問11:JIS Q 21500の問題(リスク対応)
- 令和5年度 秋期 午前Ⅱ 問11:EMVに関する問題(リスク対応)
- 平成31年度 春期 午前Ⅱ 問5:JIS Q 21500の問題(リスク対応)
- 平成30年度 春期 午前Ⅱ 問10:リスク対応戦略に関する記述(リスク対応)
- 平成28年度 春期 午前Ⅱ 問14:定性的リスク分析で実施すること(リスク対応)
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