令和元年度 秋期 午前Ⅱ 問2
通信プロトコル
xとyに設定するコスト
図は,OSPF を使用するルータ a〜i のネットワーク構成を示す。拠点 1 と拠点 3 の間の通信は WAN1 を,拠点 2 と拠点 3 の間の通信は WAN2 を通過するようにしたい。x と y に設定するコストとして,適切な組合せはどれか。ここで,図中の数字は OSPF コストを示す。
ネットワーク構成図:
拠点1 ― a 拠点2 ― c a ― b : 30 a ― d : 40 c ― b : 50 c ― d : 40 b ― e : 100(WAN1) d ― g : 100(WAN2) e ― f : 40 e ― h : 30 g ― f : x g ― h : y f ― i : 10 h ― i : 10 i ― 拠点3
選択肢は原典では x・y の表。
- アx:20 / y:20
- イx:30 / y:30
- ウx:40 / y:40
- エx:50 / y:50
答えと解説を見る
✓ これが正解イx:30 / y:30
解説
x・y とも 30 なら、拠点ごとに使う WAN を分けられます。
OSPF は宛先までのコストの合計が最小の経路を選びます。拠点3 側の i まで、a と c からの合計を比べます。a から WAN1 経由は 30+100+40(e―h―i)=170、WAN2 経由は 40+100+min(x,y)+10=150+min(x,y) です。WAN1 を選ばせるには 170<150+min(x,y)、つまり min(x,y)>20 が必要です。c から WAN2 経由は 40+100+min(x,y)+10=150+min(x,y)、WAN1 経由は 50+100+40=190 です。WAN2 を選ばせるには min(x,y)<40 が必要です。20 より大きく 40 より小さい組は x・y とも 30 だけで、このとき a は 170 対 180、c は 180 対 190 となり、条件を満たします。境界の値では合計が等しくなるので、不等号に等号を含めないことまで確かめるのがコツです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アx:20 / y:20:x・y を 20 にすると、a から WAN2 経由の合計は 40+100+20+10=170 となり、WAN1 経由の 170 と同じ値です。等コストになり、拠点1 の通信が WAN1 だけを通る保証がなくなります。
- ウx:40 / y:40:x・y を 40 にすると、c から WAN2 経由の合計が 40+100+40+10=190 となり、WAN1 経由の 190 と並びます。拠点2 から拠点3 への通信が WAN2 だけに限られなくなるので、条件を満たしません。
- エx:50 / y:50:x・y を 50 にすると、c から WAN2 経由は 40+100+50+10=200 となり、WAN1 経由の 190 のほうが小さくなります。拠点2 の通信まで WAN1 へ流れてしまい、二つの WAN の使い分けが成り立ちません。
この問題の用語
- ルータLAN同士やLANとWANをつなぎ、ネットワーク層で中継する機器です。宛先のIPアドレスを見て経路を選び、パケットを転送します。
出典:令和元年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問2
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 春期 午前Ⅱ 問8:可変長サブネットマスクの問題(ルータ)
- 令和6年度 春期 午前Ⅱ 問1:BGP-4に関する問題(ルータ)
- 令和5年度 春期 午前Ⅱ 問7:BGP-4の説明(ルータ)
- 令和4年度 春期 午前Ⅱ 問13:マルチキャストに関する記述(ルータ)
- 令和4年度 春期 午前Ⅱ 問7:マルチキャストに関する問題(ルータ)
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)