セキュリティ|令和2年度 10月 ITパスポート試験(特別措置試験) 問68
リスク対応を,移転,回避,低減及び保有に分類するとき,次の対応はどれに分類されるか。
〔対応〕
職場における机上の書類からの情報漏えい対策として,退社時のクリアデスクを導入した。
- 移転
- 回避
- ✓ これが正解低減
- 保有
解説
クリアデスクは漏えいの起こりやすさを下げるので低減です。
リスク対応は、困りごとの起こりやすさと、起きたときの大きさをどう扱うかで四つに分かれます。起こる筋道そのものを断つのがリスク回避、他者へ肩代わりさせるのがリスク移転、起こりにくくしたり被害を小さくしたりするのが低減、そのまま抱えるのがリスク保有です。クリアデスクは、退社するときに机の上へ書類を出しっぱなしにしない決まりごとです。書類が残っていなければ、通りがかった人に読まれたり、持ち去られたりする機会そのものが減ります。漏えいが起こらないと言い切れるわけではありませんが、起こりやすさは確かに小さくなります。筋道を断ってもいなければ、誰かに肩代わりさせてもいないので、これは低減にあたります。どの分類になるかは、打ち手が何を動かしたのかで決まります。よって最も適切なのは低減です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- これは、困りごとの負担を他の相手に引き受けてもらう場合を指します。保険を掛けたり、業務ごと外の会社に任せたりする形が典型です。机を片づける決まりは、誰かに肩代わりしてもらう話ではありません。負担を引き受ける相手がいません。
- これは、困りごとが起こる筋道そのものを断ってしまう場合を指します。紙の書類を職場から一切なくす、といった打ち手であれば当てはまりますが、片づける決まりは、書類が在ることを前提にしています。筋道そのものは残ったままです。
- これは、分かった上で何も手を打たず、そのまま抱える場合を指します。起こりやすさも被害の大きさも変えないという判断です。決まりを設けて実際に手を打っている以上、抱えたままにはあたりません。手を打っている時点で外れます。
この問題に関係する言葉
- リスク対応リスクを避ける・減らす・移す・受け入れるといった手立ての中から選んで実行すること。どれを選ぶかは、見積もった大きさと費用を見て決めます。
- リスク移転リスクによる損失の負担を、保険や契約で他者と分け合う対応。リスクそのものが消えるわけではなく、負担する相手が変わります。
- リスク回避リスクを生む活動そのものを行わないと決めて、リスク源をなくす対応。危険と評価したサービスをやめる例がこれで、避けた分は残留リスクに含まれません。
- リスク保有損失を受け入れて、あえて対策を取らないと決める対応のこと。対応後に残ってしまう残留リスクとは、指しているものが違います。
- クリアデスク机の上に書類や記憶媒体を置いたままにしない決まりです。帰宅時に引き出しへしまうのが典型で、持ち去りや盗み見を防ぎます。
出典:令和2年度 10月 ITパスポート試験(特別措置試験) 問68
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