第110回 午前 問15
公衆衛生看護管理論
防災対策で適切なの
乳幼児の親に対して自治体が行う防災対策で適切なのはどれか。
- 1地域の防災リーダーになるための研修を開催する。
- 2子どもを連れた避難行動のシミュレーション訓練を実施する。
- 3乳幼児とその家族は災害時の要配慮者ではないことを周知する。
- 4災害時には「緊急安全確保」が出されるまで自宅で待機することを勧める。
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✓ これが正解2子どもを連れた避難行動のシミュレーション訓練を実施する。
解説
子ども連れの避難行動を事前に訓練しておくことが適切です。
乳幼児は自分で危険を判断して避難することができず、親は子どもを抱えたり、おむつやミルクなどを持ち出したりしながら避難しなければなりません。災害対策基本法第8条第2項でも、高齢者、障害者と並んで乳幼児が、特に配慮を要する者として要配慮者に挙げられています。自治体が乳幼児の親に行う防災対策は、こうした事情を踏まえて、いざというときに親子で安全に避難できるよう備えを支えることが中心になります。
子どもを連れた避難行動のシミュレーション訓練は、避難経路や持ち出す物、移動にかかる時間などを実際に確かめ、課題を事前に見つけられるため適切です。
地域の防災リーダーになるための研修は、住民の中で防災活動を担う人を育てる取り組みで、乳幼児の親に向けた備えとは目的が異なります。乳幼児とその家族を要配慮者ではないと周知するのは、法律の考え方と逆です。また、緊急安全確保は警戒レベル5にあたり、内閣府は、警戒レベル5は命の危険が極めて高く警戒レベル4までとは異なる段階であるとして、警戒レベル4までに必ず避難するよう呼びかけています。それまで自宅で待つよう勧めるのは危険です。
乳幼児のいる家庭は避難に時間がかかる要配慮者で、早めの避難と事前の訓練が大切、と覚えておくとよいでしょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1地域の防災リーダーになるための研修を開催する。:防災リーダーの研修は、地域で防災活動の中心となる住民を育てるための取り組みです。乳幼児を連れて避難する親が直面する困難に、直接備える対策にはなっていません。
- 3乳幼児とその家族は災害時の要配慮者ではないことを周知する。:災害対策基本法は、乳幼児を高齢者や障害者と並べて要配慮者としています。子どもを連れた家族を支援の対象から外すような周知をすれば、早めの避難や備えが進まなくなり、法の趣旨とも食い違います。
- 4災害時には「緊急安全確保」が出されるまで自宅で待機することを勧める。:緊急安全確保は、すでに災害が起きているか切迫していて、命の危険が極めて高い段階で出される情報です。乳幼児のいる家庭がそれまで自宅で待つと、安全な避難ができなくなるおそれがあります。
出典:第110回 保健師国家試験 午前(厚生労働省)問15(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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