令和6年度上期第二種電気工事士学科試験(電気技術者試験センター)問14
電気機器、配線器具並びに電気工事用の材料及び工具
三相誘導電動機に関する問題
選択肢を押すと、その場で答え合わせ。第二種電気工事士の過去問 1950問を、解説つき・無料・登録不要で続けて解けます。
三相誘導電動機の始動において,全電圧始動(じか入れ始動)と比較して,スターデルタ始動の特徴として,正しいものは。
- イ始動時間が短くなる。
- ロ始動電流が小さくなる。
- ハ始動トルクが大きくなる。
- ニ始動時の巻線に加わる電圧が大きくなる。
答えと解説
✓ これが正解ロ始動電流が小さくなる。
解説
スターデルタ始動は、始動電流が小さくなる始動方法です。
スターデルタ始動は、三相誘導電動機の始動電流を抑える方法です。始動のときは巻線をスター(Y)結線にし、回転が上がってからデルタ(△)結線に切り替えます。全電圧始動(じか入れ始動)は、始めから定格の電圧を巻線にかけて始動する方法です。決め手は、Y結線にすると巻線にかかる電圧が下がる点です。
線間電圧をV、巻線1つ分のインピーダンス(電流の流れにくさ)をZとします。デルタ結線では線電流が√3V/Z、Y結線では V/(√3Z) なので、Y結線の始動電流は全電圧始動の1/3になります。巻線に加わる電圧も、線間電圧の1/√3倍に下がります。
トルク(回す力)は電圧の2乗に比例するので、始動トルクも1/3に小さくなります。始動時間は、トルクが小さい分だけ加速に時間がかかり、短くはなりません。 覚え方は、スターデルタ始動は、電圧・電流・トルクがそろって小さくなる、です。
ほかの選択肢の解説
- イ始動時間が短くなる。:始動時間は短くなりません。Y結線ではトルクが小さい分、回転が上がるのに時間がかかり、さらにデルタ結線に切り替える操作も入ります。短くなるのは始動電流の方です。
- ハ始動トルクが大きくなる。:始動トルクは大きくなりません。トルクは巻線にかかる電圧の2乗に比例し、Y結線では電圧が1/√3倍に下がるので、トルクは約1/3に小さくなります。負荷が重いと始動しにくくなります。
- ニ始動時の巻線に加わる電圧が大きくなる。:始動時の巻線に加わる電圧は、大きくなりません。Y結線で始動すると、巻線には線間電圧の1/√3倍の電圧しかかからないので、全電圧始動より小さくなります。
出典:令和6年度上期第二種電気工事士学科試験 問14(電気技術者試験センター)。1問ずつ解ける形に加工しています(図・写真を問題冊子から切り出して画像で掲載・配線図の前書きを各問に複写・分数を1行に書き直し)。解説は当サイト独自のもので、電気技術者試験センターとは関係ありません。
同じ分野の問題
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)