令和8年度上期第三種電気主任技術者試験 機械(電気技術者試験センター)問16(b)
機械
脈動率に関する問題
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図1 は三相ダイオード全波整流器を示している。入力電圧va,vb,vc は①式のとおりであるとき,出力電圧vd は図2 の太線に示すように線間電圧の絶対値のうち最も高いものが出力される。次の(a)及び(b)の問に答えよ。
(b) 出力電圧vd は出力に平滑回路を用いない場合,図2 の太線のように脈動した波形となる。いま,脈動率δd を次式で定義する。
脈動率δd として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,必要に応じて以下の関係を用いてよい。

- 10.07
- 20.14
- 30.28
- 40.60
- 51.57
答えと解説
✓ これが正解20.14
解説
最大Vm・最小0.866Vm・平均3Vm/πからδd≒0.14です。
(a) で求めたとおり、線間電圧の実効値は Vab=√3Vs≒173 V で、その最大値を Vm=√2×173≒245 V とします。図2のように、vd は π/3 ごとに最も高い線間電圧の絶対値をつないだ波形で、各区間は線間電圧の山の頂上を中心とする幅 π/3 の部分です。
最大値は山の頂上の Vm、最小値は区間の端(頂上から π/6 ずれた点)の Vm sin(π/3)=Vm×√3/2≒0.866Vm です。平均値は、1区間を θ=π/3 から 2π/3 として Vm sinθ を積分し、区間の幅 π/3 で割ります。与えられた関係から積分は Vm{-cos(2π/3)+cos(π/3)}=Vm×(0.5+0.5)=Vm なので、平均値は Vm÷(π/3)=3Vm/π≒0.955Vm です。
よって δd=(Vm-0.866Vm)/(0.955Vm)=0.134/0.955≒0.14 となります。Vm は約分で消えるので、Vs の値によらない比です。数値で確かめると、Vm≒245 V では最大 245 V、最小 212 V、平均 234 V で、(245-212)/234≒0.14 と同じ結果です。
三相全波は1周期に6つの山が並び脈動が小さい、と波形の山の数から見当をつけると、大きすぎる値を外せます。
ほかの選択肢の解説
- 10.07:0.07 は、最大値と最小値の差を平均値でなく最大値と最小値の和で割った値(0.134/1.866≒0.072)です。この問の脈動率の定義では、分母は vd の平均値です。
- 30.28:0.28 は、正しい比 0.14 のちょうど2倍で、与えられた定義に最大値・最小値・平均値を入れた計算からは導けません。三相全波の最小値は最大値の 0.866 倍で、その差は1割強しかありません。
- 40.60:0.60 は、三相半波整流(最大値 Vm、最小値 Vm/2、平均値約 0.827Vm)の脈動率にあたります。図1はダイオード6個のブリッジで線間電圧を整流する全波整流器です。
- 51.57:1.57(π/2)は、単相全波整流で最小値が0、平均値が 2Vm/π となる場合の脈動率です。三相全波では出力が0まで下がらないので、脈動率はずっと小さくなります。
出典:令和8年度上期第三種電気主任技術者試験 機械 問16(b)(電気技術者試験センター)。1問ずつ解ける形に加工しています(B問題の共通の文と図を小問ごとに複写・図と式を問題冊子から切り出して画像で掲載・1行で書ける式を字に書き直し)。解説は当サイト独自のもので、電気技術者試験センターとは関係ありません。
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