令和8年度上期第三種電気主任技術者試験 機械(電気技術者試験センター)問16(a)
機械
線間電圧に関する問題
選択肢を押すと、その場で答え合わせ。電験三種の過去問 400問を、解説つき・無料・登録不要で続けて解けます。
図1 は三相ダイオード全波整流器を示している。入力電圧va,vb,vc は①式のとおりであるとき,出力電圧vd は図2 の太線に示すように線間電圧の絶対値のうち最も高いものが出力される。次の(a)及び(b)の問に答えよ。
(a) 入力電圧va,vb,vc の実効値をVs=100 V とするとき,線間電圧vab の実効値Vab[V]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1144
- 2173
- 3200
- 4288
- 5300
答えと解説
✓ これが正解2173
解説
平衡三相の線間電圧は相電圧の√3倍で、Vab≒173 Vです。
①式から、va、vb、vc は実効値 Vs が等しく、位相が 2π/3(120°)ずつずれた平衡三相電圧です。線間電圧 vab は va と vb の差 va-vb で、星形の相電圧と線間電圧の関係から、その実効値は相電圧の√3 倍、位相は30°進みになります。よって Vab=√3Vs=1.73×100≒173 V です。
三角関数で検算します。va-vb=√2Vs{sinθ-sin(θ-2π/3)} に、差を積に直す公式 sinA-sinB=2cos{(A+B)/2}sin{(A-B)/2} を使います。(A-B)/2=π/3 で sin(π/3)=√3/2 なので、va-vb=√2Vs×2×(√3/2)×cos(θ-π/3)=√2×√3Vs×cos(θ-π/3) です。最大値が √2×√3Vs なので、実効値は √3Vs≒173 V となり一致します。図2でも vab の山の高さが va の山の約1.73倍に描かれています。
位相差120°の2つの電圧の差は大きさが√3 倍、と覚えておくと、平衡三相の線間電圧はすぐに求まります。
ほかの選択肢の解説
- 1144:144 V は、相電圧 100 V と位相差120°から求まる線間電圧 √3×100≒173 V とは一致せず、2つの正弦波の差としてこの条件から導ける値ではありません。
- 3200:200 V は、相電圧 100 V を単純に2倍した値で、va と vb が逆位相(180°差)のときの差にあたります。実際の位相差は120°なので、差の大きさは√3 倍の 173 V です。
- 4288:288 V は、実効値 100 V の2つの正弦波の差としては大きすぎます。差の実効値は位相差が180°のときでも 200 V が上限で、それを超える値にはなりません。
- 5300:300 V は相電圧の3倍で、2つの相の差である線間電圧の値にはなりません。実効値 100 V の正弦波2つの差は、どんな位相差でも 200 V を超えないからです。
出典:令和8年度上期第三種電気主任技術者試験 機械 問16(a)(電気技術者試験センター)。1問ずつ解ける形に加工しています(B問題の共通の文と図を小問ごとに複写・図と式を問題冊子から切り出して画像で掲載・1行で書ける式を字に書き直し)。解説は当サイト独自のもので、電気技術者試験センターとは関係ありません。
同じ分野の問題
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)