令和8年度上期第三種電気主任技術者試験 電力(電気技術者試験センター)問16(a)
電力
径間に関する問題
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架空電線路の径間,電線の長さ及びたるみに関して,次の(a)及び(b)の問に答えよ。
(a) 径間をS[m],電線のたるみをD[m]とするとき,電線の長さL[m]を示す式として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1

- 2

- 3

- 4

- 5

答えと解説
✓ これが正解1
解説
電線の実長は L=S+8D²/(3S) で表されます。
架空電線は、両端の支持点の間で自重によって垂れ下がります。たるみが径間に比べて十分小さいときはその形を放物線で近似でき、実長L、径間S、たるみDの間にはL=S+8D²/(3S)の関係が成り立ちます。あわせて、水平張力をT、電線の単位長当たりの重量をWとすると、たるみはD=WS²/(8T)で表されます。
実長の式の形は、二つの点で確かめられます。一つ目は単位です。8D²/(3S)はm²÷m=mとなり、径間Sに足すことができますが、8D/(3S)や3D/(8S)はm÷mで単位のない数になり、長さSに足せません。二つ目は導き方です。放物線の傾きの2乗の半分を径間にわたって積分すると、径間を超える伸びの部分は8D²/(3S)となり、分子に8、分母に3がきます。たるみの式の8と混同して係数の位置を入れ替えないことが大切です。
したがって、S+8D²/(3S)が正解です。
実長は8D²を3Sで割る、たるみはWS²を8Tで割る、と二つの式を8と3の位置で区別して覚えると取り違えません。
ほかの選択肢の解説
- 2S+8D/(3S) を表す式:8D/(3S)は、たるみD[m]を径間S[m]で割っているので単位のない数になります。長さの次元をもたない量を径間Sに足すことはできず、実長の式としては成り立ちません。たるみは2乗でなければなりません。
- 3S+3D²/(8S) を表す式:3D²/(8S)は単位は長さになりますが、係数の8と3が入れ替わっています。この式では径間を超える伸びが正しい式の9/64しかなく、たるみから求めた実長が短く出てしまいます。
- 4S+3D/(8S) を表す式:3D/(8S)は、たるみが1乗で単位のない数になるうえ、係数の8と3も入れ替わっています。長さどうしの足し算として成り立たないので、電線の実長を表す式ではありません。
- 5S+D²/(3S) を表す式:D²/(3S)は単位は長さになりますが、分子の係数8が抜けています。正しい式と比べると、径間を超える伸びの部分が8分の1になってしまうので、実長の式としては誤りです。
出典:令和8年度上期第三種電気主任技術者試験 電力 問16(a)(電気技術者試験センター)。1問ずつ解ける形に加工しています(B問題の共通の文と図を小問ごとに複写・図と式を問題冊子から切り出して画像で掲載・1行で書ける式を字に書き直し)。解説は当サイト独自のもので、電気技術者試験センターとは関係ありません。
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