平成27年度 春期 午前Ⅱ 問5
システム監査
フォローアップに関する問題
システム監査報告書に記載された改善勧告への取組みに対する監査人のフォローアップとして,適切なものはどれか。
- ア改善勧告に対する改善の実施を,被監査部門の長に指示する。
- イ改善勧告に対する被監査部門の改善実施状況を確認する。
- ウ改善勧告に対する被監査部門の改善実施プロジェクトの管理を行う。
- エ改善勧告の内容を被監査部門に示し,改善実施計画を策定する。
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✓ これが正解イ改善勧告に対する被監査部門の改善実施状況を確認する。
解説
監査人のフォローアップは、改善の実施状況を確認することです。
システム監査報告書で示した改善勧告に対し、被監査部門が実際に改善を進めているかを確かめるのが、監査人のフォローアップです。見分ける軸は、改善を実行する主体が誰かです。改善を計画し実施する責任は被監査部門にあり、監査人はその外側から状況を確認する立場にとどまります。監査人が改善の指示や計画づくり、実施の管理にまで踏み込むと、監査対象の業務を自ら担うことになり、次に監査するときに独立した立場を保てなくなります。監査人は確認する人、改善するのは被監査部門と役割を分けて読むと、選択肢を絞り込めます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア改善勧告に対する改善の実施を,被監査部門…:改善の実施を被監査部門の長に指示するのは、業務上の権限をもつ側の行為です。監査人は勧告して確認する立場であり、自ら指示を出すと監査の独立性が損なわれます。
- ウ改善勧告に対する被監査部門の改善実施プロ…:被監査部門が進める改善実施プロジェクトを監査人が管理すると、監査人が改善業務の当事者になります。後にその改善結果を監査する際、自分の管理した仕事を評価することになり、独立した立場を保てません。
- エ改善勧告の内容を被監査部門に示し,改善実…:改善実施計画を策定するのは、改善を行う被監査部門の役目です。監査人が計画まで作ると改善の当事者になり、後の監査で自ら関わった計画を評価することになってしまいます。
この問題の用語
- フォローアップ監査での指摘に対して行われた改善を、後から確かめることです。報告書を出して終わりにせず、直ったかどうかまで見に行きます。
- 改善勧告監査で見つかった問題について、直すよう促す申し入れのことです。事実の誤りがないかを相手と確かめてから、報告書に載せます。
- システム監査情報システムが安全で正しく使われているかを、担当から独立した立場で点検し報告すること。直すべきところを見つけて伝えます。
- 監査報告書監査の結果と意見、改善の勧告をまとめて伝える文書のことです。原案は相手と意見交換し、事実誤認がないかを確かめます。
- 監査人システム監査を行う人。作る側や運用する側から独立した立場を保ち、自分では作らずに規程や記録を見て確かめます。
- 被監査部門監査を受ける側の部門のことです。求められた調査には応じますが、存在しない証憑を作ったり、監査の項目を自分で決めたりはしません。
- プロジェクトある目的のために期間を決めて行う、一回限りの活動。決算処理のように同じ手順を繰り返す定常業務とは区別されます。
出典:平成27年度 春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問5
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問7:システム監査基準に関する問題(監査報告書)
- 令和6年度 秋期 午前Ⅱ 問7:監査報告書に関する問題(改善勧告)
- 令和5年度 秋期 午前Ⅱ 問18:J-CSIPに関する問題(プロジェクト)
- 令和4年度 秋期 午前Ⅱ 問4:フォローアップに関する問題(フォローアップ)
- 平成30年度 春期 午前Ⅱ 問4:改善勧告に関する問題(被監査部門)
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