令和7年度 春期 午前 問3
基礎理論
過学習と疑われたときの解消方法
AI における機械学習の過程において,過学習と疑われたときの解消方法として,最も適切なものはどれか。
- ア訓練した時と同じ精度を出すために,訓練データをテストデータとして使用する。
- イ精度を高めるために,元の訓練データに加工を施し,訓練データの量を増やす。
- ウ予測した結果に近づけるために,モデルをより複雑にする。
- エより多くの未知のデータに対して予測できるように,汎化性能を下げる。
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✓ これが正解イ精度を高めるために,元の訓練データに加工を施し,訓練データの量を増やす。
解説
訓練データを増やして未知データへの汎化性能を高める方向です。
過学習は、訓練データに合わせ込みすぎたためにモデルが訓練データでは高い精度を出す一方、未知のデータに対しては精度が下がる状態を指します。原因は、モデルの表現力に比べて訓練データが少ないこと、あるいはモデルの構造が複雑すぎることに大きく分けられます。したがって解消の方向は、訓練データの多様さを増やして未知の入力に耐えられる一般化の力を高めるか、モデルの複雑さを抑えるかのどちらかになります。正解の肢が述べる、元のデータに変形や増強といった加工を施して量を増やすやり方は前者の考え方にあたり、正則化などとともに実務でよく採られる手当てです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア訓練した時と同じ精度を出すために,訓練デ…:訓練した時と同じ精度を出すために訓練データをテストデータとして使用すると述べる肢は、学習に使った同じデータで評価することになり、過学習が起きているかどうかそのものを見えなくします。原因の解消でも診断でもありません。
- ウ予測した結果に近づけるために,モデルをよ…:予測した結果に近づけるためにモデルをより複雑にすると述べる肢は、訓練データへの当てはまりだけを高める方向で、未知データへの誤差はむしろ広がります。過学習の原因の一つを強めているので、解消とは逆の方向です。
- エより多くの未知のデータに対して予測できる…:より多くの未知のデータに対して予測できるように汎化性能を下げると述べる肢は、そもそも解決したいのが汎化性能の不足なので方向が正反対です。未知データに予測を届かせたいのなら、下げるのではなく高める側に手当てを打つ必要があります。
この問題の用語
- 機械学習大量のデータから、きまりを自分で見つけ出させるやり方です。集めて整えたデータを分析し、新しい傾向を導く段階で使います。
- テスト決めたとおりに動くかを、実際に動かして確かめる作業のこと。何を確かめるかによって移行テスト、システムテストなどと呼び分けます。
出典:令和7年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問3
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