平成26年度 秋期 午前 問32
ネットワーク
NAPTに関する問題
PC が,NAPT(IP マスカレード)機能を有効にしているルータを経由してインターネットに接続されているとき,PC からインターネットに送出されるパケットの TCP と IP のヘッダのうち,ルータを経由する際に書き換えられるものはどれか。
- ア宛先の IP アドレスと宛先のポート番号
- イ宛先の IP アドレスと送信元の IP アドレス
- ウ送信元のポート番号と宛先のポート番号
- エ送信元のポート番号と送信元の IP アドレス
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✓ これが正解エ送信元のポート番号と送信元の IP アドレス
解説
外へ出るときは送信元の欄だけが書き換わります。
設問は、NAPT を有効にしたルータを経由してインターネットへ出ていくパケットについて、ルータが書き換えるヘッダの項目を選ばせています。まず向きを固定します。見ているのは内側から外側へ出ていく方向です。NAPT は、内側の複数の機器を、外側では一つのアドレスにまとめて見せる機能です。ですから出ていくときは、自分側を名乗る欄、つまり送信元の IP アドレスをルータの外側のものへ書き換えます。ただしそれだけでは、戻ってきた応答をどの機器へ返せばよいか分からなくなります。そこで送信元のポート番号も機器ごとに別の番号へ振り直し、対応表に控えておきます。よって、送信元のポート番号と送信元の IP アドレスという組合せが当てはまります。相手を指す欄は、書き換えれば届け先そのものが変わってしまうので、この向きでは手を付けません。外側から戻ってくるパケットでは役割が裏返り、対応表を引いて相手側の欄を元に戻します。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア宛先の IP アドレスと宛先のポート番号:どちらも通信の相手を指す欄です。出ていく途中でここを変えてしまえば、届け先そのものが入れ替わり、そもそも目指していたサーバへ到達できなくなります。
- イ宛先の IP アドレスと送信元の IP …:自分側の欄が一つ含まれている点は当たっていますが、相手を指す欄まで挙げています。アドレスだけを置き換える NAT でも、外へ出るときに書き換えるのは送信元のアドレスだけで宛先は変えません。ポート番号を扱わない点でも、NAPT の説明になりません。
- ウ送信元のポート番号と宛先のポート番号:こちらも片側だけが当たっています。相手側のポート番号は、接続先のどのサービスに繋ぐかを示す値なので、ここを変えると応答を返してもらう相手の窓口が分からなくなります。
この問題の用語
- NAT内側だけで使うアドレスと外向けのアドレスを、相互に変換する機能です。限られたグローバルアドレスを、内側の機器で共有できます。
- ルータLAN同士やLANとWANをつなぎ、ネットワーク層で中継する機器です。宛先のIPアドレスを見て経路を選び、パケットを転送します。
- TCP相手に届いたかを確かめながら送る、信頼性を重んじた通信の約束事です。ポート番号でアプリを見分け、届かない分は送り直します。
- ポート番号同じ機器の中で、どの用途の通信かを見分けるための番号。住所が建物にあたるなら、これは部屋番号にあたります。
出典:平成26年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問32
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問43:ポートスキャンに関する問題(TCP)
- 令和7年度 秋期 午前 問33:TCPに関する問題(ポート番号)
- 令和7年度 春期 午前 問32:ネットワーク機器のアドレス(ルータ)
- 平成25年度 春期 午前 問33:RARPの機能(NAT)
- 平成23年度 特別 午前 問34:NAPTの説明(NAT)
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