平成23年度 特別 午前 問16
システム構成要素
フェールオーバの説明
システムの信頼性に関する記述のうち,フェールオーバの説明はどれか。
- ア障害が発生した場合でも,処理やデータをほかの処理装置に自動的に引き継ぎ,切替え処理を意識させない。
- イ障害が発生した場合に,それが原因で危険な結果にならないよう,常に安全側の状態にする。
- ウ人間の過失などが原因で予期されない使い方をしても,信頼性や安全性を損なわない。
- エ部品やサブシステムに信頼性の高いものを用いることによって,システム自体の故障発生を極力少なくする。
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✓ これが正解ア障害が発生した場合でも,処理やデータをほかの処理装置に自動的に引き継ぎ,切替え処理を意識させない。
解説
障害時に他の装置へ自動で引き継ぎ、切替えを見せません。
フェールオーバは、倒れたら向こう側へ引き継ぐという言葉のとおりの仕組みです。障害が起きた装置が受け持っていた処理とデータを、待機していた別の装置が自動的に引き取って続けます。正解の記述にある、ほかの処理装置に自動的に引き継ぎ切替え処理を意識させない、という言い方が、その動きをそのまま述べています。利用者の側から見ると、裏で系が入れ替わったことに気づかないまま操作を続けられる、というのがねらいです。倒れた装置が復旧したあと、元の側へ処理を戻す動きには別の呼び名があります。信頼性に関する用語は数が多いので、四つの引き出しに仕分けてから当てはめると迷いません。一つ目は、そもそも壊れないように作るという考え方。二つ目は、壊れても処理を続けられるようにするという考え方。三つ目は、壊れたときに危険な側へ倒れないよう安全に止めるという考え方。四つ目は、人の誤った使い方があっても損なわれないようにするという考え方です。この設問の四つの記述は、その四つを一つずつ並べた形になっています。先に仕分けてから、問われている語がどの引き出しのものかを決めれば、残るものは一つになります。フォールトアボイダンスだけは向きが逆で、壊れた後ではなく壊れる前の話だという点も、見分けの助けになります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ障害が発生した場合に,それが原因で危険な…:危険な結果にならないよう安全な側の状態へ倒す考え方はフェールセーフです。処理を続けることではなく安全に止めることを選ぶ点で、引き継ぎとは向かう先が違います。
- ウ人間の過失などが原因で予期されない使い方…:予期しない使われ方をしても損なわれないようにする考え方はフールプルーフです。相手にしているのが装置の障害ではなく人の誤りである点が決定的に異なります。
- エ部品やサブシステムに信頼性の高いものを用…:信頼性の高い部品を使って故障そのものを起こりにくくする考え方はフォールトアボイダンスです。壊れた後にどうするかではなく、壊れる前に手を打つ側の発想です。
この問題の用語
- フールプルーフ人が操作を誤っても危険や故障につながらないようにする設計のこと。故障しても安全側に倒すフェールセーフとは着眼点が違います。
- 信頼性意図した動きと実際の結果が食い違わない度合い。情報セキュリティでは一貫しているという特性、機器ではRASISのRとして壊れにくさを指します。
出典:平成23年度 特別 応用情報技術者試験 午前 問16
同じ用語が出る問題
- 令和3年度 秋期 午前 問13:インタロックの例(フールプルーフ)
- 平成30年度 秋期 午前 問48(フールプルーフ)
- 平成30年度 春期 午前 問15:フェールソフトの説明(フールプルーフ)
- 平成28年度 春期 午前 問16:フェールセーフの考え方(フールプルーフ)
- 平成27年度 秋期 午前 問14:フールプルーフに関する問題(フールプルーフ)
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