第37回 問題14
社会学と社会システム
都市に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1サムナー(Sumner, W.G.)は,都市に特徴的な生活様式をアーバニズムとした。
- 2ジンメル(Simmel, G.)は,都市では多様な下位文化が形成されるとした。
- 3フィッシャー(Fischer, C.)は,都市を人間生態学的に分析した。
- 4倉沢進は,都市は同心円状的に形成されるとした。
- 5鈴木榮太郎は,都市は結節機関を持つ聚落社会であるとした。
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✓ これが正解5鈴木榮太郎は,都市は結節機関を持つ聚落社会であるとした。
解説
鈴木榮太郎は、都市を結節機関をもつ聚落社会と捉えました。
都市社会学では、都市の生活様式や都市の形のでき方について、さまざまな研究者が理論を示してきました。この問は、研究者と理論の組み合わせで判断します。
鈴木榮太郎は、日本の農村社会学・都市社会学の研究者で、都市を、社会的交流の結節点となる機関(結節機関)をもつことによって村落と異なる聚落社会であると捉えました。結節機関とは、商店や官公庁、交通・通信の機関など、人や物、情報が行き交う中心となる機関のことです。したがって、この記述が最も適切です。
ほかの組み合わせを確認します。都市に特徴的な生活様式をアーバニズムと呼んだのは、シカゴ学派のワースです。都市で多様な下位文化が形成されるとしたのはフィッシャーの下位文化理論です。都市を人間生態学的に分析したのは、パークやバージェスらシカゴ学派の研究者で、都市が同心円状に形成されるとする同心円地帯理論はバージェスが示しました。
アーバニズムはワース、下位文化はフィッシャー、同心円はバージェス、結節機関は鈴木榮太郎、と人物と鍵となる語を対で覚えておくと見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1サムナー(Sumner, W.G.)は,都市に特徴的な生活様式をアーバニズムとした。:都市に特徴的な生活様式をアーバニズムと呼んだのはワースです。サムナーは、内集団と外集団の区別や、社会の慣習であるフォークウェイズの研究で知られる社会学者です。
- 2ジンメル(Simmel, G.)は,都市では多様な下位文化が形成されるとした。:都市で多様な下位文化が形成されるとしたのはフィッシャーです。ジンメルは、大都市の生活が人々の心のありように与える影響を論じたことで知られています。
- 3フィッシャー(Fischer, C.)は,都市を人間生態学的に分析した。:人間生態学の立場から都市を分析したのは、パークらシカゴ学派の研究者たちです。フィッシャーの業績は、都市が人々の独自の文化を育てるとする議論にあります。
- 4倉沢進は,都市は同心円状的に形成されるとした。:都市が同心円状に形成されるとしたのはバージェスです。倉沢進は、都市では生活上の問題を専門機関が処理する仕組みが広がるとする都市的生活様式論で知られています。
出典:第37回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題14。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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