第26回 問題13
現代の精神保健の課題と支援
いじめ防止対策推進法に関する次の記述のうち,正しいものを2つ選びなさい。
- 1児童生徒から教員に対して向けられる暴力の防止についての規定がある。
- 2ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に書き込まれた誹謗中傷は,いじめの定義から除外されている。
- 3校長に対する罰則の規定がある。
- 4いじめの早期発見,いじめの再発を防止するための取組等について,学校の評価を適正に行うことが規定されている。
- 5学校外で生じた児童生徒同士のトラブルは,いじめに該当することがある。
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✓ これが正解4いじめの早期発見,いじめの再発を防止するための取組等について,学校の評価を適正に行うことが規定されている。
✓ これが正解5学校外で生じた児童生徒同士のトラブルは,いじめに該当することがある。
解説
学校評価の適正化と、場所を問わないいじめの定義が法の内容です。
いじめ防止対策推進法は、いじめの防止等のための対策を総合的かつ効果的に進めるため、2013年に制定された法律です。判断の軸は、第2条のいじめの定義がどこまでを含むか、そして法が学校や行政に何を求めているかです。この問は2つ選ぶ問です。
第2条第1項は、いじめを、児童等に対して、同じ学校に在籍しているなど一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む)で、対象となった児童等が心身の苦痛を感じているもの、と定義しています。行為の場所を学校の中に限っていないので、学校外で起きた児童生徒同士のトラブルも、いじめに該当することがあります。
また第34条は、学校の評価を行う際にいじめの防止等の対策を扱うときは、いじめの事実が隠されず、実態の把握と対応が適切に行われるよう、いじめの早期発見やいじめの再発を防止するための取組等について適正に評価が行われるようにしなければならない、と定めています。学校評価の記述は、この条文の内容どおりです。
見分け方として、この法律のいじめは、児童生徒の間の行為であること、受けた側の苦痛で判断すること、場所やインターネットかどうかを問わないこと、の3点で確かめると誤りの記述を外しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1児童生徒から教員に対して向けられる暴力の防止についての規定がある。:この法律が対象とするいじめは、児童等に対して、一定の人的関係にある他の児童等が行う行為です。児童生徒から教員に向けられる暴力は定義の外にあり、その防止についての規定は置かれていません。
- 2ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に書き込まれた誹謗中傷は,いじめの定義から除外されている。:定義は、心理的又は物理的な影響を与える行為にインターネットを通じて行われるものを含むと明記しています。SNSへの書き込みによる誹謗中傷も、いじめにあたりうる行為として扱われます。
- 3校長に対する罰則の規定がある。:この法律は、学校や設置者、国・地方公共団体の責務と取組を定めるものですが、罰則の規定は置かれていません。校長に罰を科すという記述は、法の内容と合いません。
出典:第26回 精神保健福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題13。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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