第58回 午後 問24
解剖学
痛覚受容器が存在しないの
頭痛を感じる痛覚受容器が存在しないのはどれか。
- 1硬膜
- 2脳動脈
- 3脳軟膜
- 4頭蓋骨膜
- 5大脳皮質
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✓ これが正解5大脳皮質
解説
脳の実質である大脳皮質には痛覚受容器がありません。
頭痛は、頭の中や周りにある、痛みを感じる受容器をもつ組織が引っ張られたり刺激されたりすることで起こります。痛みを感じる組織としては、硬膜、脳の太い動脈や静脈洞、頭蓋骨を覆う骨膜、頭皮や筋などが挙げられます。
一方、脳そのものである脳実質、とくに大脳皮質には痛覚受容器がありません。脳の手術で、意識のある患者の脳に直接触れても痛みを訴えないことがあるのはこのためです。脳腫瘍などで頭痛が起こるのも、脳そのものが痛むのではなく、周りの膜や血管が引っ張られることによるものです。
硬膜、脳動脈、頭蓋骨膜は、痛みを感じる組織として知られています。脳軟膜は脳の表面に密着する膜で、表面を走る血管とともに脳実質の外側にある構造です。痛覚受容器がないことがはっきりしているのは、脳実質そのものである大脳皮質です。脳の外側を包む構造や血管は痛む、脳の中身は痛まない、と内と外で分けて覚えると選びやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1硬膜:硬膜は脳を包む最も外側の厚い膜で、三叉神経などの枝が分布しています。引っ張られると強い痛みを生じる、頭痛の代表的な発生源です。
- 2脳動脈:脳動脈の太い部分は、拡張したり引っ張られたりすると痛みを生じます。片頭痛などで血管が痛みに関わるとされるのはこのためです。
- 3脳軟膜:脳軟膜は脳の表面に密着し、血管が走る膜で、脳実質とは区別される構造です。この問で痛覚受容器がない組織として選ぶのは、脳実質そのものである大脳皮質です。
- 4頭蓋骨膜:頭蓋骨膜は頭蓋骨の外側を覆う膜で、神経が分布しており、痛みを感じる組織です。打撲などで頭を強く打つと痛むのはこのためです。
出典:第58回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問24(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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