第38回 問題60
生活支援技術
次のうち,固定式歩行器が適した利用者として,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1対麻痺で,下肢を交互に出すことができない人
- 2片麻痺があって,麻痺側の指関節の拘縮がある人
- 3両上肢の筋力が弱く,手関節に痛みがある人
- 4両手の握力が保たれていて,数秒程度の立位保持ができる人
- 5右の足根骨を骨折して,右下肢に体重をかけることができない人
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✓ これが正解4両手の握力が保たれていて,数秒程度の立位保持ができる人
解説
固定式歩行器は、握力と短時間の立位保持ができる人に適します。
固定式歩行器は、車輪のない枠の形をした歩行器で、両手で持ち上げて前に置き、そこへ足を進めるという動作を繰り返して歩きます。そのため使うには、両手でしっかり握れること、歩行器を持ち上げている間に自分の力で立っていられること、そして脚を前に出せることが必要です。
設問に挙げられたほかの人たちは、脚を交互に出せない、片手で握れない、腕で持ち上げて支えられない、片脚で体を支えなければならない、というように、歩行器を使う一連の動作のどこかが成り立ちません。
正しいのは、両手の握力が保たれていて、数秒程度の立位保持ができる人です。歩行器を持ち上げて前に置く数秒の間、支えなしで立っていられれば、固定式歩行器を使うことができます。
見分け方は、歩行器を持ち上げている間は体を支えるものがないことを思い浮かべ、両手で握る力と、その間に立っていられる力があるかを確かめることです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1対麻痺で,下肢を交互に出すことができない人:対麻痺は両方の下肢が麻痺した状態で、脚を交互に前へ出すことができなければ、歩行器を前に置いても歩くことはできません。移動には車いすなど、脚の力に頼らない方法を考えます。
- 2片麻痺があって,麻痺側の指関節の拘縮がある人:片麻痺で麻痺側の指が拘縮していると、歩行器を両手でしっかり握れません。片手だけで持ち上げると歩行器が傾いて危険なため、片手で使える杖などが検討されます。
- 3両上肢の筋力が弱く,手関節に痛みがある人:固定式歩行器は、腕の力で持ち上げて前に運び、体重を手で支えて使います。両腕の筋力が弱く手首に痛みがある人では、持ち上げる動作も体を支える動作も負担が大きく、適していません。
- 5右の足根骨を骨折して,右下肢に体重をかけることができない人:固定式歩行器を持ち上げる間は、脚で立って体を支える必要があります。右脚に体重をかけられないと左脚一本で立つことになり、バランスを崩しやすくなります。用具は医師や理学療法士の判断を踏まえて選びます。
出典:第38回 介護福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題60。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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