第36回 問題2
人間の尊厳と自立
次の記述のうち,介護を必要とする人の自立についての考え方として,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1自立は,他者の支援を受けないことである。
- 2精神的自立は,生活の目標をもち,自らが主体となって物事を進めていくことである。
- 3社会的自立は,社会的な役割から離れて自由になることである。
- 4身体的自立は,介護者の身体的負担を軽減することである。
- 5経済的自立は,経済活動や社会活動に参加せずに,生活を営むことである。
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✓ これが正解2精神的自立は,生活の目標をもち,自らが主体となって物事を進めていくことである。
解説
精神的自立は、目標をもち自ら主体となって物事を進めることです。
介護を必要とする人の自立は、他人の手を一切借りないことではなく、必要な支援を使いながら自分の生活を自分で決め、主体的に営むことと考えられています。自立には、身体的・精神的・社会的・経済的などの側面があり、それぞれを本人の側から捉えるのが基本です。
身体的自立は、本人が自分のからだの機能を生かして日常の動作を行えることを指します。社会的自立は社会の中で役割をもって参加すること、経済的自立は収入や年金などを使って自分の生活を経済的に成り立たせることです。いずれも、支援を受けないことや、役割や活動から離れることを意味しません。
このうち精神的自立は、生活の目標をもち、自らが主体となって物事を進めていくことであり、記述の内容と一致します。たとえ身体介護を全面的に受けていても、何をしたいかを自分で決めて取り組めていれば、精神的には自立していると捉えます。自立の各側面は、本人が主体であるかどうかで判断すると覚えると見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1自立は,他者の支援を受けないことである。:自立を他者の支援を受けないことと捉えると、介護を受ける人はすべて自立していないことになります。実際には、支援を活用しながら自分で選び決めて生活することも自立に含めて考えます。
- 3社会的自立は,社会的な役割から離れて自由になることである。:社会的自立は、社会的な役割から離れることではなく、地域や家庭などで役割をもち、人とかかわりながら社会に参加していくことを指します。記述は方向が逆になっています。
- 4身体的自立は,介護者の身体的負担を軽減することである。:身体的自立の主語は介護される本人で、自分のからだの機能を生かして日常の動作を行えることを指します。介護者の負担を軽くすることは介護する側の目標であり、本人の自立の説明ではありません。
- 5経済的自立は,経済活動や社会活動に参加せずに,生活を営むことである。:経済的自立は、収入や年金などをもとに自分の生活を経済的に営むことです。経済活動や社会活動に参加しないことを条件にする記述は、自立の考え方と結びつきません。
出典:第36回 介護福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題2。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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