第110回 午前 問50
個人・家族・集団・組織の支援
母子健康手帳に関する問題
次の文を読み50、51の問いに答えよ。
Aさん(16歳、高校生)が最近太ってきたように感じた母親が、Aさんに確認したところ、しばらく月経がないことが分かった。母親が付き添って産婦人科を受診し妊娠24週であることが判明した。胎児の父親であるアルバイト先の先輩に妊娠を伝えたところ、音信不通となった。Aさんは両親と話し合った結果、出産して自分で育てることを決意し、町役場に母親と母子健康手帳の交付手続きで来所した。町役場の母子保健担当保健師がAさんと母親に面接し、Aさんは現在高校1年生であり、会社員の父と専業主婦の母と3人で暮らしていることが分かった。
面接時にAさんの体調を確認したうえで、保健師が行う支援で優先度が高いのはどれか。
- 1母親学級の紹介
- 2育児支援体制の確認
- 3育児手技取得の指導
- 4学業継続の意思確認
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✓ これが正解2育児支援体制の確認
解説
16歳で出産し自分で育てるため、まず育児を支える体制を確かめます。
Aさんは16歳の高校1年生で、妊娠24週になってから妊娠が分かりました。胎児の父親とは連絡がとれず、Aさんは両親と話し合って、出産して自分で育てると決めています。母子健康手帳の交付時の面接は、妊娠中から出産後までの支援の必要性を見極める大切な機会です。
若年の妊婦が自分で子どもを育てていくには、経済面や生活面を含め、家族などの周りからの支えが欠かせません。特にAさんは高校生で、パートナーの協力も得られない状況です。出産後にだれがどのように育児を手伝えるのか、両親はどこまで支えられるのかといった育児支援体制を確認することは、今後の支援の方向を決めるうえで最も優先度が高い内容です。
母親学級の紹介は、妊娠中の学びの機会として役立ちますが、支援の土台となる体制の確認の後に考えるものです。育児手技の取得の指導は、出産が近づいた時期や出産後に行う内容です。学業継続の意思の確認も大切ですが、育児をだれが支えるかが分かってはじめて、学業との両立を具体的に考えられます。
若年妊婦の支援では、本人の体調の次に、育児を支える人と体制を確かめる、と覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1母親学級の紹介:妊娠・出産・育児について学ぶ場として母親学級は有用です。ただ、出産後にだれが支えるのかも分からない段階では、紹介よりも生活の土台となる体制の確認が先になります。
- 3育児手技取得の指導:沐浴やおむつ替えなどの育児手技は、出産が近づいてから、または出産後に身につけていく内容です。妊娠24週で初めて面接したこの時点で優先する支援ではありません。
- 4学業継続の意思確認:高校生のAさんにとって、学業を続けるかどうかは今後の生活に関わる重要な問題です。ただし、育児をだれがどう支えるかが分からないままでは、両立の方法を具体的に考えられません。
出典:第110回 保健師国家試験 午前(厚生労働省)問50(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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