第110回 午前 問24
保健統計学
人口動態統計に関する問題
令和2年(2020年)の人口動態統計で、子どもの不慮の事故による年齢別死因の割合についてのグラフを以下に示す。窒息はどれか。
子どもの不慮の事故による年齢別死因の割合のグラフ(原典は図。100%積み上げ横棒グラフ。区分は①、②、③、④、⑤、中毒、その他。各区分の割合を目盛りから読み取ったおよその値を書き写した):
- 0歳: ①約3%、②約5%、③約10%、④約72%、⑤なし、中毒なし、その他約9%
- 1~4歳: ①約35%、②約3%、③約14%、④約37%、⑤約5%、中毒なし、その他約5%
- 5~9歳: ①約45%、②約6%、③約22%、④約8%、⑤約12%、中毒約2%、その他約4%
- 10~14歳: ①約24%、②約7%、③約45%、④約10%、⑤約7%、中毒約2%、その他約4%
- 1①
- 2②
- 3③
- 4④
- 5⑤
答えと解説を見る
✓ これが正解4④
解説
0歳で7割を超える④が窒息で、乳児の不慮の事故死の中心です。
このグラフは、令和2年の人口動態統計をもとに、子どもの不慮の事故による死亡の原因の割合を年齢別に示したものです。判断の軸は、年齢によって起こりやすい事故の種類が変わることです。
0歳の乳児は、自分で体の向きを変えたり、顔にかかった物を払いのけたりする力が弱く、寝具やベッドの隙間に顔が埋もれる、吐いた乳が気道をふさぐ、などで窒息が起こりやすくなります。人口動態調査をもとにした子供の事故防止に関する関係府省庁連絡会議の資料でも、0歳ではベッド内での窒息が多いことが示されています。グラフで0歳の約72%を占め、年齢が上がるにつれて割合が下がっていく④が、窒息にあたります。
①と③は、0歳では小さく、行動範囲が広がる幼児期以降に大きな割合を占める種類の事故を示しています。②と⑤は、どの年齢でも割合が小さく、0歳に集中する形ではありません。このため、どれも0歳に突出して多い窒息の分布には当てはまりません。
覚え方として、乳児期の不慮の事故は窒息が中心で、成長とともに屋外での事故の割合が増える、と押さえておくとよいでしょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1①:①は0歳では約3%にとどまり、1~4歳で約35%、5~9歳で約45%と、子どもが歩いて外へ出るようになる年齢で割合が高くなります。乳児期に集中する窒息の分布とは逆の動きです。
- 2②:②は、どの年齢でも約3~7%と小さな割合で推移しています。0歳で突出して多いという特徴がなく、乳児の事故死の大半を占める窒息にはあたりません。
- 3③:③は0歳で約10%ですが、10~14歳では約45%と最も大きくなり、年齢が上がるほど目立つ事故です。0歳で最多となる窒息の分布とは形が違います。
- 5⑤:⑤は0歳では見られず、1歳以降に約5~12%の割合で現れる区分です。0歳で7割を超える窒息とは、年齢による分布の形がまったく異なります。
出典:第110回 保健師国家試験 午前(厚生労働省)問24(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)