第109回 午前 問5
公衆衛生看護活動展開論
受診勧奨に関する問題
がん検診の精密検査の未受診者への受診勧奨で、受診率の向上に最も効果が期待できるのはどれか。
- 1がん体験者の講演会を開催する。
- 2保健師が精密検査の未受診者へ家庭訪問を行う。
- 3広報誌に精密検査実施医療機関の一覧を掲載する。
- 4自治体のホームページに精密検査の重要性を掲載する。
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✓ これが正解2保健師が精密検査の未受診者へ家庭訪問を行う。
解説
未受診者には、保健師が家庭訪問して個別に受診を勧めるのが効果的です。
がん検診で精密検査が必要とされたのに受けていない人への受診勧奨は、不特定多数への普及啓発と、対象者一人ひとりへの個別の働きかけのどちらが行動を変えやすいかという視点で判断します。
精密検査の対象者はすでに名前と住所が分かっており、人数も限られています。未受診の理由は、結果への不安、受診先が分からない、仕事や家庭の事情など人によって異なります。保健師が家庭訪問をすれば、直接会って理由を聞き、不安に寄り添いながら受診の必要性と具体的な手順を伝えられます。個別の事情に合わせた働きかけは行動につながりやすく、受診率の向上に最も効果が期待できます。
がん体験者の講演会、広報誌への医療機関の一覧の掲載、ホームページでの啓発は、いずれも広く住民に向けた情報提供です。未受診者本人に届くとは限らず、届いても行動を後押しする力は個別の働きかけに及びません。
見分け方として、対象者が特定できているときは個別の接触による勧奨、対象者が広いときは集団への啓発と、相手の範囲で方法を選ぶと覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1がん体験者の講演会を開催する。:がん体験者の講演会は検診の大切さを伝える啓発になりますが、参加するのは関心のある人が中心です。精密検査を受けていない本人が来るとは限らず、受診に直接つながる効果は限られます。
- 3広報誌に精密検査実施医療機関の一覧を掲載する。:広報誌に医療機関の一覧を載せても、全世帯向けの情報の一つにとどまり、未受診者本人が読むとは限りません。未受診の理由が不安や事情にある人には、一覧だけでは受診の後押しになりにくい方法です。
- 4自治体のホームページに精密検査の重要性を掲載する。:ホームページへの掲載は、自分から情報を探しにくる人にしか届きません。精密検査を受けていない人に個別に働きかける方法ではないため、受診率を上げる効果は小さくなります。
出典:第109回 保健師国家試験 午前(厚生労働省)問5(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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