第40回 午後 問111
臨床栄養学
特別食加算に関する問題
入院時食事療養(Ⅰ)の届出を行った保険医療機関において、特別食加算が算定できる治療食に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 1血中ヘモグロビン濃度が13 g/dLの患者に、貧血食を開始した。
- 2BMIが26 kg/m²の患者に、脂質異常症食に準じた食事を開始した。
- 3高血圧症患者に、食塩相当量6g/日未満の減塩食を開始した。
- 4肺がん患者に、個別対応食を開始した。
- 5クローン病患者に、低残渣食を開始した。
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✓ これが正解5クローン病患者に、低残渣食を開始した。
解説
クローン病の患者への低残渣食は特別食加算の対象です。
入院時食事療養(Ⅰ)を届け出た保険医療機関では、医師の発行する食事箋に基づいて提供される治療食について、特別食加算を算定できます。どの治療食が対象になるかは、厚生労働省の通知、入院時食事療養費に係る食事療養及び入院時生活療養費に係る生活療養の実施上の留意事項について、に細かく定められています。
この通知は、クローン病、潰瘍性大腸炎等により腸管の機能が低下している患者に対する低残渣食を、特別食として取り扱ってよいとしています。したがって、クローン病患者に低残渣食を開始した場合は算定でき、この記述が最も適当です。ほかの4つは、検査値や体格の数値が条件に届いていない、対象となる病名に入っていない、または治療食の範囲に含まれない食事のいずれかで、算定の条件を満たしません。
特別食加算は、病名だけでなく、通知が示す数値の条件まで合わせて覚えると見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1血中ヘモグロビン濃度が13 g/dLの患者に、貧血食を開始した。:貧血食として算定できるのは、血中ヘモグロビン濃度が10 g/dL以下で、その原因が鉄の欠乏による患者です。13 g/dLは基準を上回っているので、この患者に貧血食を出しても特別食加算の対象になりません。
- 2BMIが26 kg/m²の患者に、脂質異常症食に準じた食事を開始した。:脂質異常症食に準じて扱えるのは、肥満度が+70%以上またはBMIが35以上の高度肥満症に対する食事療法です。BMI 26 kg/m²はこれに届かないので、算定の条件を満たしません。
- 3高血圧症患者に、食塩相当量6g/日未満の減塩食を開始した。:減塩食が腎臓食に準じて扱えるのは心臓疾患や妊娠高血圧症候群等の場合で、通知は高血圧症に対する減塩食療法についてはこの取扱いを認めないとしています。高血圧症だけでは算定できません。
- 4肺がん患者に、個別対応食を開始した。:肺がん患者に個別に対応する食事は、食べやすさに配慮した対応として大切ですが、特別食加算の対象となる治療食の範囲には含まれていません。疾病治療の直接手段としての治療食とは扱いが違います。
出典:第40回 管理栄養士国家試験 午後(厚生労働省)問111(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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