令和6年度上期第三種電気主任技術者試験 機械(電気技術者試験センター)問11
機械
巻上機に関する問題
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巻上機によって質量1 200 kg の物体を0.3 m/s の一定速度で巻き上げているときの電動機出力[kW]の値として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,機械効率は98 %,重力加速度は9.8m/s²,ロープの質量及び加速に要する動力については考慮しないものとする。
- 13.4
- 23.5
- 33.6
- 43.7
- 53.8
答えと解説
✓ これが正解33.6
解説
P=mgv/η=1200×9.8×0.3/0.98=3.6 kWです。
巻上機で物体を一定速度で巻き上げるときに必要な動力は、物体にはたらく重力 mg と巻上げ速度 v の積 mgv です。電動機は、この動力に歯車や巻胴などの機械部分の損失を加えた分を出す必要があるので、機械効率 η で割って P=mgv/η とします。
物体を引き上げるのに必要な動力は mgv=1 200×9.8×0.3=3 528 W です。機械効率は 98 % なので、電動機出力は P=3 528/0.98=3 600 W=3.6 kW になります。
別の方法で確かめます。重力は F=mg=1 200×9.8=11 760 N で、1秒間に 0.3 m 引き上げる仕事は 11 760×0.3=3 528 J、つまり毎秒 3 528 J=3 528 W です。電動機出力を P とすると、その 98 % が巻上げに使われるので 0.98P=3 528 W、P=3 600 W となり、同じ値に着きます。
効率は入力に対する出力の割合なので、巻上げの動力から電動機出力を求めるときは効率で割ります。答えが巻上げの動力より大きくなっているかを見ると、掛けると割るの取り違えを防げます。
ほかの選択肢の解説
- 13.4:3.4 kW は、正しく求めた 3.6 kW を下回る値です。巻上げに必要な動力だけで 3.528 kW あり、電動機出力はそれに機械部分の損失を加えた分なので、3.528 kW を下回る値にはなりません。
- 23.5:3.5 kW は、機械効率を考えずに mgv=3 528 W をそのまま電動機出力とした値です。歯車などの機械部分で2 % の損失があるので、電動機はその分だけ多く出力しなければなりません。
- 43.7:3.7 kW は、3 528 W を機械効率 0.98 で2回割った約 3.67 kW に当たる値です。効率で割るのは機械部分の損失を補う1回だけで、それ以上割ると損失を二重に見込むことになります。
- 53.8:3.8 kW は、正しく求めた 3.6 kW より大きい値です。効率 98 % で割ると巻上げの動力より約2 % 大きいだけの 3.6 kW になり、3.8 kW は損失をおよそ7 % と見込まないと出てきません。
出典:令和6年度上期第三種電気主任技術者試験 機械 問11(電気技術者試験センター)。1問ずつ解ける形に加工しています(B問題の共通の文と図を小問ごとに複写・図と式を問題冊子から切り出して画像で掲載・1行で書ける式を字に書き直し)。解説は当サイト独自のもので、電気技術者試験センターとは関係ありません。
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