令和4年度 秋期 午前Ⅱ 問23
システム開発技術
参照モードに関する問題
JIS X 0153:2015(利用者用文書類の設計者及び作成者のための要求事項)によれば,システム及びソフトウェアの利用者用文書類の利用モードには“教習モード”及び“参照モード”がある。“参照モード”の利用者用文書に対する要求事項として,適切なものはどれか。
〔教習モード〕
ソフトウェアの利用経験のない人が作業を遂行できるようにするために,作業を実行するときにソフトウェアの使用法を教える利用モード
〔参照モード〕
ソフトウェアの機能に慣れている利用者のために,選択した要素の全ての事実を含み,特定の情報への迅速なアクセスを提供する利用モード
- アエラーメッセージの説明には,問題の識別,推定される原因,及び利用者が行うことが望ましい是正処置を含める。
- イソフトウェアの命令については,利用者が一般的な作業で使用する命令の情報だけを記述する。
- ウ文書の章立ては,簡単な作業を複雑な作業の前に,一般的な作業を頻繁には行わない作業の前に,初期作業を後続作業の前に提示する構成にする。
- エ文書の情報には,読者層の中で最も経験のない利用者がソフトウェアの機能を使って,選択した作業を遂行できるために必要な最小限の情報を含める。
答えと解説を見る
✓ これが正解アエラーメッセージの説明には,問題の識別,推定される原因,及び利用者が行うことが望ましい是正処置を含める。
解説
参照モードでは、エラーメッセージに原因と是正処置まで記載します。
設問が示すとおり、参照モードはソフトウェアの機能に慣れた利用者のために、選択した要素のすべての事実を含み、特定の情報へ素早く到達できるようにする利用モードです。利用者は困ったときや確かめたいときに必要な箇所だけを引くので、文書には網羅的で正確な情報が求められます。エラーメッセージの説明に、問題の識別、推定される原因、利用者が行うことが望ましい是正処置を含めることは、メッセージを見て調べに来た利用者が自力で問題を解決できるようにするための要求であり、参照モードの性格と合います。見分ける軸は、学ぶための文書か、引くための文書かという点です。網羅して引ける形は参照モード、易しい順に必要最小限を教える形は教習モードと分けると判断できます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イソフトウェアの命令については,利用者が一…:利用者が一般的な作業で使う命令の情報だけを記述するという要求は、選択した要素のすべての事実を含むという参照モードの定義と合いません。参照用の文書は、使う頻度にかかわらず必要な情報を網羅して引けるようにすることが求められます。
- ウ文書の章立ては,簡単な作業を複雑な作業の…:簡単な作業を複雑な作業の前に、一般的な作業を頻度の低い作業の前に置く章立ては、利用者が順に読み進めながら学べるようにするための構成です。初めて使う人に使い方を教える教習モードの文書に向く要求です。
- エ文書の情報には,読者層の中で最も経験のな…:読者層の中で最も経験の浅い利用者が作業を遂行するのに必要な最小限の情報を含めるという要求は、利用経験のない人に使い方を教える教習モードの考え方です。すべての事実を網羅する文書とは方向が逆です。
この問題の用語
- 作業工程を組み立てる、一つひとつの仕事の単位のことです。開始と終了、所要日数をもち、順序をつないで全体の日程を作ります。
- 是正処置不適合が起きたとき、その原因を取り除いて再発を防ぐ処置。目の前を直すだけの修正とは違い、原因まで戻って手を打ちます。
出典:令和4年度 秋期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問23
同じ用語が出る問題
- 令和6年度 秋期 午前Ⅱ 問12:エラープルーフ化に関する問題(作業)
- 令和5年度 秋期 午前Ⅱ 問4:予備調査の作業(作業)
- 令和4年度 秋期 午前Ⅱ 問10:業務処理統制に関する問題(作業)
- 令和3年度 秋期 午前Ⅱ 問23:品質特性に関する問題(作業)
- 平成28年度 春期 午前Ⅱ 問22(作業)
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)