平成31年度 春期 午前 問33
ネットワーク
MACアドレスに関する問題
図のような IP ネットワークの LAN 環境で,ホスト A からホスト B にパケットを送信する。LAN1 において,パケット内のイーサネットフレームの宛先と IP データグラムの宛先の組合せとして,適切なものはどれか。ここで,図中の MACn/IPm はホスト又はルータがもつインタフェースの MAC アドレスと IP アドレスを示す。
LAN1 ── ホストA(MAC1/IP1)
└─ ルータの LAN1 側インタフェース(MAC3/IP3)
LAN2 ── ホストB(MAC2/IP2)
└─ ルータの LAN2 側インタフェース(MAC4/IP4)
(ルータが LAN1 と LAN2 をつなぐ)
| イーサネットフレームの宛先 | IP データグラムの宛先 | |
|---|---|---|
| ア | MAC2 | IP2 |
| イ | MAC2 | IP3 |
| ウ | MAC3 | IP2 |
| エ | MAC3 | IP3 |
- アMAC2 IP2
- イMAC2 IP3
- ウMAC3 IP2
- エMAC3 IP3
答えと解説を見る
✓ これが正解ウMAC3 IP2
解説
宛先MACはルータ、宛先IPは最終の相手ホストです。
IP のパケットは、途中の区間ごとにイーサネットのフレームに包み直されて運ばれます。ここで役割の違いを押さえておくのが大事です。イーサネットフレームの宛先MACアドレスは、いま渡そうとしている一つ隣の相手を指します。IPデータグラムの宛先IPアドレスは、途中で書き換わらず、最終の相手をずっと指し続けます。ホストAはホストBが自分の同じ区間の外にいると気づいたら、次の中継先であるルータへフレームを渡します。そのため、区間の宛先MACは、ホストAから見て隣にいるルータのLAN1側インタフェースのMACになります。一方、IPの宛先は、最終の相手であるホストBのIPのままです。この二層の宛先が別々の相手を指す組合せが、この場面の答えになります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アMAC2 IP2:宛先MACとしてMAC2、宛先IPとしてIP2を書くと述べています。イーサネットの宛先は同じ区間の一つ隣を指すので、離れたLAN2にいるホストBのMACをここに置くことはできません。
- イMAC2 IP3:宛先MACとしてMAC2、宛先IPとしてIP3を書くと述べています。MACの向きは同じ区間の相手にしか届かず、IPの側は途中の中継のIPではなく最終の相手のIPを指し続けます。二つとも役割の当てはめがずれています。
- エMAC3 IP3:宛先MACとしてMAC3、宛先IPとしてIP3を書くと述べています。MACはルータで正しくても、IPの宛先を中継のルータのIPに書き換えてしまう形になり、最終の相手を指し続けるという原則から外れます。
この問題の用語
- MACアドレスLAN内で機器を1台ずつ見分けるための固有の番号です。ブリッジはこれを見て中継しますが、ルータが見るのはIPアドレスなので働く層が違います。
- IPアドレスネットワークにつながった機器を見分けるための番号。通信はこの番号を宛先として届けられ、名前からは変換して求めます。
- LAN事務所や家庭など、限られた範囲の中で機器をつなぐネットワークです。離れた拠点どうしを結ぶWANとは、ルータを介して接続します。
- ルータLAN同士やLANとWANをつなぎ、ネットワーク層で中継する機器です。宛先のIPアドレスを見て経路を選び、パケットを転送します。
出典:平成31年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問33
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問38:サイドチャネル攻撃に関する問題(LAN)
- 令和7年度 秋期 午前 問32:IPアドレスに関する問題(IPアドレス)
- 令和7年度 春期 午前 問32:ネットワーク機器のアドレス(ルータ)
- 令和7年度 春期 午前 問31:選択されるネクストホップ(ルータ)
- 平成31年度 春期 午前 問44:パケットフィルタリングの問題(IPアドレス)
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