平成28年度 春期 午前 問15
システム構成要素
アクセス透過性の説明
分散処理システムに関する記述のうち,アクセス透過性を説明したものはどれか。
- ア遠隔地にある資源を,遠隔地での処理方式を知らなくても,手元にある資源と同じ操作で利用できる。
- イシステムの運用と管理をそれぞれの組織で個別に行うことによって,その組織の実態に合ったサービスを提供することができる。
- ウ集中して処理せずに,データの発生場所やサービスの要求場所で処理することによって,通信コストを削減できる。
- エ対等な関係のコンピュータが複数あるので,一部が故障しても他のコンピュータによる処理が可能となり,システム全体の信頼性を向上させることができる。
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✓ これが正解ア遠隔地にある資源を,遠隔地での処理方式を知らなくても,手元にある資源と同じ操作で利用できる。
解説
遠隔か手元かを意識させず同じ操作で使えます。
透過性という語は、利用者から中の仕組みが透けて見えないことを指します。よく見えるという意味に取ると真逆になるので、ここを最初に固めます。そのうえで、どの透過性かは何を隠しているかで決まります。アクセス透過性が隠すのは、資源が手元にあるか遠隔地にあるかという違い、言い換えれば使うための手順の違いです。相手側の処理方式を知らなくても手元の資源と同じ操作で使えるなら、その違いは隠れています。身近な例では、ネットワーク上の共有フォルダを自分の PC のフォルダと同じ手順で開ける状態がこれにあたります。分散処理では隠す対象ごとに呼び名が分かれていて、どこにあるかを隠すもの、動いたことを隠すもの、複製が何個あるかを隠すもの、一部が壊れたことを隠すものがそれぞれ別にあります。読み方のこつは主語です。設問の四つの記述はどれも良いことを言っているので、良し悪しでは選べません。利用者から見てどう見えるかを述べている記述は一つだけで、残りは仕組みの側から見た利点を述べています。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イシステムの運用と管理をそれぞれの組織で個…:組織ごとに運用と管理を分けて実態に合わせられるという、仕組みの側から見た利点です。利用者が何を知らずに済むかについては何も述べていません。
- ウ集中して処理せずに,データの発生場所やサ…:処理を集中させず発生した場所で片づけて通信の量を減らすという利点の説明です。処理をどこに置くかの話であって、利用者の操作の見え方の話ではありません。
- エ対等な関係のコンピュータが複数あるので,…:一部が壊れても他が肩代わりできるので全体の信頼性が上がるという説明です。壊れたことを利用者に意識させないとまでは言っていないので、隠す働きの説明には届きません。
この問題の用語
- 分散処理一つの仕事を複数のコンピュータで分担して行う方式です。役割を分けて協調するクライアントサーバも、この形の一つです。
- 組織目的を果たすために、人が役割を分けて集まったまとまりのことです。分け方には機能別、事業部制、マトリックスなどの形があります。
- 信頼性意図した動きと実際の結果が食い違わない度合い。情報セキュリティでは一貫しているという特性、機器ではRASISのRとして壊れにくさを指します。
出典:平成28年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問15
同じ用語が出る問題
- 令和5年度 秋期 午前 問13:スケールアウトに関する問題(分散処理)
- 令和3年度 春期 午前 問20:Hadoopの説明(分散処理)
- 令和元年度 秋期 午前 問13:スケールアウトに関する問題(分散処理)
- 平成31年度 春期 午前 問63:データサイエンス力に関する問題(分散処理)
- 平成29年度 秋期 午前 問19:Hadoopの説明(分散処理)
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