平成25年度 秋期 午前 問14
システム構成要素
アクセス透過性の説明
分散処理システムに関する記述のうち,アクセス透過性を説明したものはどれか。
- ア遠隔地にある資源を,遠隔地での処理方式を知らなくても,手元にある資源と同じ操作で利用できる。
- イシステムの運用と管理をそれぞれの組織で個別に行うことによって,その組織の実態に合ったサービスを提供することができる。
- ウ集中して処理せずに,データの発生場所やサービスの要求場所で処理することによって,通信コストを削減できる。
- エ対等な関係のコンピュータが複数あるので,一部が故障しても他のコンピュータによる処理が可能となり,システム全体の信頼性を向上させることができる。
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✓ これが正解ア遠隔地にある資源を,遠隔地での処理方式を知らなくても,手元にある資源と同じ操作で利用できる。
解説
利用者が違いを意識しなくてよい性質が透過性です。
設問は、分散処理システムに関する記述のうち、アクセス透過性を説明したものを選ばせています。見る軸は一つで、その記述が利用者から何を隠しているかを言っているかどうかです。透過性とは、仕組みの違いが透けて見えない、つまり利用者がその違いを意識しなくてよいという性質を指します。中でもアクセス透過性は、資源へのアクセスの仕方が手元にあるものと遠くにあるもので同じである、という意味です。したがって、遠隔地にある資源を、遠隔地での処理方式を知らなくても手元にある資源と同じ操作で利用できる、という記述が当てはまります。知らなくてよい、同じ操作で使える、という言い回しが、隠すという性質をそのまま表しています。透過性には、資源の在り処を知らなくてよいもの、写しの本数を知らなくてよいもの、移されても同じ名前で使えるものなど何種類かありますが、ここで問われているのは操作の仕方がそろっていることなので、アクセスの側にあたります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イシステムの運用と管理をそれぞれの組織で個…:運用と管理を組織ごとに個別に行えるという記述で、分散処理にしたときの自律性の利点にあたります。利用者から何かが隠れるという話をしていないので、透過性の説明にはなりません。
- ウ集中して処理せずに,データの発生場所やサ…:処理をデータの発生場所や要求場所で行って通信の費用を抑えるという記述で、分散処理の局所性の利点にあたります。こちらも費用面の効き目を述べたもので、隠すという観点が入っていません。
- エ対等な関係のコンピュータが複数あるので,…:対等なコンピュータを複数置くことで一部が壊れても処理を続けられるという記述です。障害を隠す種類の透過性に近く見えますが、書かれているのは信頼性が上がることで、故障が利用者に見えないとは述べていません。
この問題の用語
- 分散処理一つの仕事を複数のコンピュータで分担して行う方式です。役割を分けて協調するクライアントサーバも、この形の一つです。
- 組織目的を果たすために、人が役割を分けて集まったまとまりのことです。分け方には機能別、事業部制、マトリックスなどの形があります。
- 信頼性意図した動きと実際の結果が食い違わない度合い。情報セキュリティでは一貫しているという特性、機器ではRASISのRとして壊れにくさを指します。
出典:平成25年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問14
同じ用語が出る問題
- 令和5年度 秋期 午前 問13:スケールアウトに関する問題(分散処理)
- 令和3年度 春期 午前 問20:Hadoopの説明(分散処理)
- 令和元年度 秋期 午前 問13:スケールアウトに関する問題(分散処理)
- 平成31年度 春期 午前 問63:データサイエンス力に関する問題(分散処理)
- 平成29年度 秋期 午前 問19:Hadoopの説明(分散処理)
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