平成26年度 秋期 午前 問13
システム構成要素
転送速度に関する問題
次の条件で運転するクライアントサーバシステムにおいて,ネットワークに必要な転送速度は,最低何ビット/秒か。
〔条件〕
(1) トランザクション 1 件の平均的な処理は,CPU 命令 300 万ステップとデータ入出
力 40 回で構成され,ネットワークで転送されるデータは送受信それぞれ 1,000 バイ
トである。
(2) サーバでの CPU 命令 1 ステップの平均実行時間は 300 ナノ秒である。
(3) データ入出力は 1 回平均 20 ミリ秒で処理されている。
(4) 1 バイトは 8 ビットとする。
(5) クライアントにおけるデータの送信開始から受信完了までに許容される時間は
2.5 秒である。
(6) サーバは 1 CPU,1 コアで構成されている。
(7) 待ち時間及びその他のオーバヘッドは考慮しない。- ア10,000
- イ16,000
- ウ20,000
- エ25,000
答えと解説を見る
✓ これが正解ウ20,000
解説
許容時間から処理時間を引いた残りで割ります。
この問の急所は、許される 2.5 秒を、サーバが使い切る分とネットワークに残る分に割ることです。まずサーバ側を出します。命令は 300 万ステップで 1 ステップが 300 ナノ秒ですから、掛けると 0.9 秒になります。入出力は 40 回で 1 回が 20 ミリ秒ですから、0.8 秒です。条件に 1 コアで待ち時間もその他の負担も考えないとありますので、この二つは重ならず、そのまま足して 1.7 秒がサーバの取り分になります。するとネットワークに残る時間は 2.5 から 1.7 を引いた 0.8 秒です。次に運ぶ量を出します。トランザクション 1 件では送信と受信でそれぞれ 1,000 バイトですから合わせて 2,000 バイト、1 バイトを 8 ビットとする条件に従って 16,000 ビットになります。この 16,000 ビットを 0.8 秒で運びきればよいので、必要な転送速度は 16,000 を 0.8 で割った 20,000 ビット毎秒です。逆算すると 1.7 と 0.8 の合計はちょうど 2.5 秒になり、条件と合います。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア10,000:片道だけの 1,000 バイト、つまり 8,000 ビットを残り時間で割ると、この値になります。設問が測っているのは送信を始めてから受信し終えるまでですから、往復の両方を運ぶ必要があります。
- イ16,000:これは運ぶべき量をビットに直しただけの数で、時間で割る手順が抜けています。単位も速度ではなく量のままなので、毎秒あたり幾つ運べばよいかという問いの答えにはなりません。
- エ25,000:1 バイトを 8 ビットではなく、開始と終了の合図を足した 10 ビットとして数えると 20,000 ビットになり、これを残り時間で割るとこの値が出ます。ただし条件には 1 バイトは 8 ビットとすると明記されています。
この問題の用語
- トランザクションデータベースへの一連の処理をひとまとめにした単位のこと。途中で失敗すると開始前の状態へ戻され、中途半端な更新が残りません。
- クライアントサーバシステムクライアントとサーバが役割を分けて協調しながら処理を進める分散処理の形です。サーバがサービスを提供し、クライアントがそれを利用します。
出典:平成26年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問13
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問29:多版同時実行制御に関する問題(トランザクション)
- 令和6年度 秋期 午前 問31:チェックポイントに関する記述(トランザクション)
- 令和6年度 秋期 午前 問15:MIPSに関する問題(クライアントサーバシステム)
- 令和5年度 春期 午前 問27:ストアドプロシージャに関する問題(クライアントサーバシステム)
- 平成28年度 春期 午前 問12:クライアントサーバシステムの問題(クライアントサーバシステム)
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