平成23年度 特別 午前 問12
コンピュータ構成要素
ライトバックに関する問題
主記憶アクセスの高速化技術であるライトバック方式における,キャッシュメモリ及び主記憶への書込みの説明として,適切なものはどれか。
- アキャッシュメモリ及び主記憶の両方に同時に書き込む。
- イキャッシュメモリにだけ書き込み,対応する主記憶の更新は,キャッシュメモリからデータが追い出されるときに行う。
- ウキャッシュメモリへの書込みと同時にバッファに書き込んだ後,バッファから主記憶へ順次書き込む。
- エ主記憶を,独立して動作する複数のブロックに分けて,各ブロックに並列に書き込む。
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✓ これが正解イキャッシュメモリにだけ書き込み,対応する主記憶の更新は,キャッシュメモリからデータが追い出されるときに行う。
解説
追い出されるときにまとめて主記憶へ書き戻す方式です。
名前がそのまま動きを言っています。後から書き戻す、という意味ですので、書込みのたびに主記憶へ伝えるのではなく、いったんキャッシュメモリの中だけで済ませておきます。そして、その場所が別のデータに使われることになって追い出される段になって、はじめて主記憶を書き換えます。正解の記述はこの順序をそのまま述べています。この方式の得なところは、同じ場所を何度書き換えても、主記憶へ向かう書込みが最後の一回で済む点です。書き換えの多い処理ほど効きます。代わりに気をつける点も生まれます。書き戻すまでの間、キャッシュメモリの中身と主記憶の中身は食い違ったままになりますので、書き戻す前に電源が落ちれば新しい値は失われますし、ほかのプロセッサから主記憶を読むと古い値が見えてしまいます。そこで、どのまとまりが書き換えられたのかを覚えておく印を持たせて、追い出すときにその印が立っているものだけを書き戻す作りにします。キャッシュメモリの書込み方式は、同時に書くか後で書くかという二択で整理できます。この設問の選択肢には、書込みを速く見せるための別の工夫や、主記憶そのものを速くする工夫も混ぜてありますので、同じ高速化という棚から取られた記述ほど紛らわしくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アキャッシュメモリ及び主記憶の両方に同時に…:両方へ同時に書く作りはライトスルーで、食い違いが起きない代わりに書込みのたびに主記憶が付き合わされます。後から書き戻すという順序を持たない点が決定的に違います。
- ウキャッシュメモリへの書込みと同時にバッフ…:書込みと同時に一時的な置き場へ入れ、そこから順に主記憶へ送る作りです。遅れて着くだけで書込み自体はすぐ始まっており、追い出しをきっかけにする作りとは踏み出す時点が違います。
- エ主記憶を,独立して動作する複数のブロック…:主記憶を複数の区画に分けて並行して書く工夫は、主記憶そのものを速くするための方式です。キャッシュメモリの中身をいつ主記憶へ反映するかという話題とは別の層に属します。
この問題の用語
- キャッシュ一度取り寄せた内容を手元に置いて、次から早く使えるようにする仕組み。CPUとメモリの間や、ブラウザ、DNSなど、さまざまな場所で使われます。
出典:平成23年度 特別 応用情報技術者試験 午前 問12
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