ファシリティマネジメント|ITサービスマネージャ試験
この分野には 15問あります。くり返し出ているものから並べています。
この分野でくり返し出ている用語はUPS(2問)です。問題が多い回は令和7年度 春期(2問)・令和6年度 春期(2問)・令和3年度 春期(2問)です。
電力・冷却・防災を、設備の働きで見分ける
ファシリティマネジメントは、データセンターやサーバルームの建物と設備を、ITサービスを止めない状態に保つ活動です。電源、空調、防災、監視の各設備が何のためのものかで整理すると、似た用語も区別しやすくなります。設備機器の運転状況の監視と制御、故障の監視、計測データの管理を一元的に行うのがBAS(ビルディングオートメーションシステム)です。
施設の電力効率を表す指標がPUEで、データセンター全体の消費電力をIT機器の消費電力で割って求めます。値は1以上になり、空調や照明などIT機器以外に使う電力が少ないほど1に近づきます。電源設備の冗長性は、必要な台数Nに対して予備を何台持つかで表し、N+1なら1台をメンテナンスで止めても残りのN台で必要な容量をまかなえます。
冷却では、熱がどこから入るかで冷房負荷を分けます。屋根や壁を通って伝わる伝熱負荷には断熱、窓から入る日射負荷には窓の大きさや日よけ、隙間風や換気による外気負荷には気密、機器や人が出す室内負荷には機器の電源管理が効きます。地中に設けた通路に外気を通し、夏は外気より低温の地中の冷熱で冷やしてから取り入れるのがクールピットです。
サーバルームの中では、冷気と排気を混ぜないことが効率の要です。ラックの吸気面どうしを向かい合わせて冷気の通る通路をコールドアイル、排気面側をホットアイルとして分けます。床下から冷気を吹き出す床下空調は、送風の流れと暖気が上昇する流れが同じ向きになるので、効率よく冷やせます。
防災と保護の設備では、散水で機器が損傷するおそれのあるサーバルームに、窒素などのガスを放出して酸素の濃度を下げて消火する不活性ガス消火設備が使われます。雷サージによって通信回線に生じた異常な電圧から通信機器を守る装置がアレスタです。
この分野で出た問題
- 令和5年度 春期 問13データセンターなどで用いられている環境に配慮した空調システムであり,夏季は外気よりも低温になる地中と外気との温度差を熱交換に利用するものはどれか。
- 令和4年度 春期 問13JDCC(日本データセンター協会)が制定する“データセンターファシリティスタンダード”において,UPS 設備の冗長性に関するティア基準がある。ティア 3 に該当する構成はどれか。ここで,ティア 3 は機器のメンテナンスなどによる一部設備の一時停止時においても,コンピューティングサービスを継続して提供できる冗長構成の設備を有するレベルである。また,システム構成として必要となる常用 UPS の台数は N とする。
- 平成23年度 秋期 問13雷サージによって通信回線に誘起された異常電圧から通信機器を防護するための装置はどれか。
- 令和7年度 春期 問13サーバルームのように,散水による消火では甚大な水損が発生するおそれがある施設に設置される消火設備であって,二酸化炭素などを消火剤に用いて酸素濃度を下げて消火する設備はどれか。
- 令和元年度 秋期 問15データセンタにおけるコールドアイルの説明として,適切なものはどれか。
- 平成28年度 秋期 問14データセンタにおけるコールドアイルの説明として,適切なものはどれか。
- 令和3年度 春期 問13データセンタの施設効率を測る定量指標である,PUE(Power Usage Effectiveness)の計算式はどれか。
- 令和7年度 春期 問12データセンターのファシリティマネジメントにおいて,設備機器に関わる,運転状況の監視と運転の制御,設備故障の監視,計測データの管理を行うものはどれか。
- 令和6年度 春期 問12データセンターの施設効率を測る定量指標である,PUE(Power Usage Effectiveness)の計算式はどれか。
- 令和6年度 春期 問13空調計画における冷房負荷には,“外気負荷”,“室内負荷”,“伝熱負荷”,“日射負荷”などがある。冷房負荷の軽減策のうち,“伝熱負荷”の軽減策として,最も適切なものはどれか。
- 平成21年度 秋期 問15空調設備の送風方式の一つである床下空調方式の特徴として,最も適切なものはどれか。
正解と解説は、答え合わせのあとに出ます。
年度から解く
この分野の問題は 11年度ぶんの試験から出ています。いちばん新しいのは令和7年度 春期です。年度別に解くと、回ごとにまとめて解けます。