システム要件定義・ソフトウェア要件定義|システムアーキテクト試験
この分野には 41問あります。くり返し出ているものから並べています。
この分野でくり返し出ている用語は要件定義(7問)・エンティティ(4問)・E-R図(3問)・証拠(3問)・コントロール(2問)です。問題が多い回は令和5年度 春期(4問)・平成30年度 秋期(4問)・平成29年度 秋期(4問)です。
図ごとの着目点と、要件をどの層に置くか
要件定義では、何を作るかを関係者が合意できる形に書き表します。そのための図法と、要件の種類や層の区別がこの単元の中心です。図は、何に着目して描くものかで見分けるのが基本です。
DFD はデータの流れの図で、源泉と吸収(外部実体)、データフロー、プロセス、データストアの四つで描きます。関連や実体は構造を描く E-R 図の要素です。DFD を子に分割するときは、親に出入りするデータフローと子全体の出入りが一致し、入力か出力の欠けた子プロセスがないことを確かめます。既存の業務から作るなら、現物理、現論理、新論理、新物理の順にモデル化します。
UML では、外から見た機能とシステムの境界はユースケース図、業務の流れや分岐・並行処理はアクティビティ図、メッセージの時間順序はシーケンス図、オブジェクト間のつながりと分担はコミュニケーション図、一つのオブジェクトの状態の移り変わりはステートマシン図で描きます。SysML は UML を基に、要求図や制約条件を書くパラメトリック図などを加えた表記法です。
クラス図では、多重度を相手側の端に書き、自分一つから見て相手が幾つ対応するかを表します。コンポジションの菱形は全体の側に付きます。可視性の記号は、+が公開、-が非公開、#がサブクラスまでの限定公開です。分析モデルでは、外との窓口を境界、流れの段取りを制御、データの持ち主をエンティティのオブジェクトとして分けます。
機能要件はシステムが扱うデータと処理の中身、非機能要件は性能や可用性、運用の条件など、それをどの水準で実現するかを定めます。システム要件は人手の作業や機器も含む全体の取決め、ソフトウェア要件はソフトウェアで実現する機能やインタフェースです。システム要件で定めた内容は、システム適格性確認テストで確かめる対になっています。
表で漏れを確かめる道具もあります。CRUD マトリックスは機能とエンティティの組ごとに生成・参照・更新・削除を書き込み、決定表は条件の組合せと処理を対応させます。アシュアランスケースは、品質の主張を証拠と論理でつないで説明する文書で、故障や逸脱の原因を探す分析手法とは役割が違います。
この分野で出た問題
- 令和7年度 春期 問1DFD で用いられる図形要素だけの組みはどれか。
- 平成27年度 秋期 問2UML を使って図のクラス P を定義した。このクラスの操作のうち,公開可視性(public)をもつものはどれか。
- 平成24年度 秋期 問113回出題共通フレーム 2007 における,システム適格性確認テストで確認する内容を明確にするアクティビティはどれか。
- 令和4年度 春期 問7既存システムを基に,新システムのモデル化を行う場合の DFD 作成の手順として,適切なものはどれか。
- 令和7年度 春期 問13要件定義において,システムが提供する機能単位と利用者又は外部システムとの間の相互作用や,システム内部と外部との境界を明示するために使用される図はどれか。
- 平成30年度 秋期 問1CRUDマトリックスの説明はどれか。
- 平成28年度 秋期 問1JIS X 0160 で規定しているテクニカルプロセスにおける,システム要求事項分析プロセスの成果はどれか。
- 令和5年度 春期 問9UML 2.0 のステートマシン図の記法に適合している図はどれか。
- 平成21年度 秋期 問1UMLのアクティビティ図の特徴はどれか。
- 令和元年度 秋期 問14UMLの図のうち,業務要件定義において,業務フローを記述する際に使用する,処理の分岐や並行処理,処理の同期などを表現できる図はどれか。
- 平成29年度 秋期 問7イベント駆動型のアプリケーションにおけるイベント処理のタイミングを設計するのに有用なものはどれか。
- 平成25年度 秋期 問3イベント駆動型のアプリケーションにおけるイベント処理のタイミングを設計するのに有用な図はどれか。
- 令和3年度 春期 問4イベント駆動型のアプリケーションプログラムにおけるイベント処理のタイミングを設計するのに有用なものはどれか。
- 平成27年度 秋期 問3オブジェクト指向分析における分析モデルによって,ユースケース内のオブジェクトを分類するとき,境界オブジェクトに該当するものはどれか。
- 令和5年度 春期 問1システムやソフトウェアの品質に関する主張の正当性を裏付ける文書である“アシュアランスケース”を導入する目的として,適切なものはどれか。
- 令和3年度 春期 問1システムやソフトウェアの品質に関する主張の正当性を裏付ける文書である“アシュアランスケース”を導入する目的として,適切なものはどれか。
- 平成30年度 秋期 問4システムやソフトウェアの品質に関する主張の正当性を裏付ける文書である“アシュアランスケース”を導入する目的として,適切なものはどれか。
- 平成30年度 秋期 問7ソフトウェアの要件定義や分析・設計で用いられる技法に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- 平成26年度 秋期 問7ソフトウェアの要件定義や分析・設計で用いられる技法に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- 平成23年度 秋期 問4ソフトウェア方式設計時の“ソフトウェア構造とコンポーネントの方式設計”において,機能要求を実現するための各オブジェクトの作業分担を記述するのに適した図はどれか。
- 平成30年度 秋期 問5ソフトウェア要件定義プロセスで定義する内容の具体例として,適切なものはどれか。
- 平成23年度 秋期 問6ソフトウェア開発における分析・設計技法と,その技法における着目点の説明のうち,適切なものはどれか。
- 平成21年度 秋期 問14受注管理システムにおける要件のうち,非機能要件に該当するものはどれか。
- 平成29年度 秋期 問3図は“顧客が商品を注文する”を表現したUMLのクラス図である。“顧客が複数の商品をまとめて注文する”を表現したクラス図はどれか。ここで,注文明細は注文に含まれる一つの商品に対応し,注文は一つ以上の注文明細を束ねたもので,一つの注文に対応する。
- 令和5年度 春期 問2図は,階層化された DFD における,あるレベルの DFD の一部である。プロセス 1 を子プロセスに分割して詳細化した DFD のうち,適切なものはどれか。ここで,プロセス 1 の子プロセスは,プロセス 1−1,1−2 及び 1−3 とする。
- 平成21年度 秋期 問2図は,階層化されたDFDにおける,あるレベルのDFDの一部である。プロセス1を子プロセスに分割して詳細化したDFDのうち,適切なものはどれか。ここで,プロセス1の子プロセスは,プロセス1−1,1−2及び1−3と表す。
- 平成22年度 秋期 問1在庫管理業務を分析したDFDの中のa,bに入る語句の適切な組合せはどれか。
- 平成22年度 秋期 問17業務プロセスを可視化する手法としてUMLを採用した場合の活用シーンはどれか。
- 平成29年度 秋期 問2機能要件と非機能要件のうちの,機能要件を満たすために行う設計はどれか。
- 平成24年度 秋期 問21社員と年の対応関係を UML のクラス図で記述する。二つのクラス間の関連が次の条件を満たす場合,a,b に入る多重度の適切な組合せはどれか。ここで,年クラスのインスタンスは毎年存在する。
- 令和5年度 春期 問3複数のシステムの組合せによって実現する SoS(System of Systems)をモデル化するのに適した表記法である SysML の特徴はどれか。
- 平成29年度 秋期 問4複数のシステムの組合せによって実現するSoS(System of Systems)をモデル化するのに適した表記法であるSysMLの特徴はどれか。
- 平成25年度 秋期 問16要求の分析に当たって,データとプロセス(データの作成,読取り,更新,削除)の対応関係を検証するものはどれか。
- 平成23年度 秋期 問2論理データモデル作成におけるトップダウンアプローチ,ボトムアップアプローチに関する記述のうち,適切なものはどれか。
- 平成26年度 秋期 問21階層構造をもつ組織と社員の所属を表すUMLのクラス図のうち,“社員は組織階層中のどの組織にも所属できるが,兼務はしない”とするものはどれか。
正解と解説は、答え合わせのあとに出ます。
年度から解く
この分野の問題は 15年度ぶんの試験から出ています。いちばん新しいのは令和7年度 春期です。年度別に解くと、回ごとにまとめて解けます。