第60回 午前 問63
生理学
自律神経で正しいの
自律神経で正しいのはどれか。
- 1節後線維は有髄線維である。
- 2随意的に内臓の機能を調節する。
- 3断続的に臓器へインパルスを発する。
- 4汗腺は交感神経と副交感神経の二重支配である。
- 5節前線維の末端からアセチルコリンが放出される。
答えと解説を見る
✓ これが正解5節前線維の末端からアセチルコリンが放出される。
解説
自律神経の節前線維の末端からは、アセチルコリンが放出されます。
自律神経は、中枢から出た節前線維が自律神経節でニューロンを乗り換え、節後線維が臓器に達するという2つのニューロンでできています。節前線維の末端からは、交感神経でも副交感神経でもアセチルコリンが放出されます。節後線維の末端からは、副交感神経ではアセチルコリン、交感神経では主にノルアドレナリンが放出されます(汗腺を支配する交感神経はアセチルコリンという例外があります)。
残りの記述は、線維の髄鞘の有無、意思との関係、インパルスの送り方、汗腺の支配のいずれかを取り違えています。特に汗腺は、多くの臓器と違って交感神経だけに支配される例外として押さえておく必要があります。
したがって、正しいのは節前線維の末端からアセチルコリンが放出されるという記述です。節前はどちらもアセチルコリン、節前は有髄で節後は無髄、汗腺は交感神経だけ、と要点を短くまとめて覚えておくと迷いません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1節後線維は有髄線維である。:自律神経の節後線維は、髄鞘を持たない無髄線維です。有髄なのは中枢から自律神経節までの節前線維のほうで、関係が逆になっています。
- 2随意的に内臓の機能を調節する。:自律神経は、本人の意思とは関係なく、心臓や消化管などの働きを自動的に調節する神経です。意思によって随意的に内臓の働きを変えることはできません。
- 3断続的に臓器へインパルスを発する。:自律神経は臓器に向けて、持続的に一定の頻度でインパルスを送り続けています。その頻度を増やしたり減らしたりして働きを調節するので、断続的ではありません。
- 4汗腺は交感神経と副交感神経の二重支配である。:多くの臓器は交感神経と副交感神経の二重支配を受けますが、汗腺は交感神経だけに支配されています。汗腺を二重支配とする記述は誤りです。
出典:第60回 理学療法士国家試験 午前(厚生労働省)問63(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)