第112回 午後 問73
人体の構造と機能
屈曲の可動域測定で正しいの
上肢の運動を図に示す。肩関節の屈曲の可動域測定で正しいのはどれか。
上肢の運動の図(いずれも肩峰を通る垂直線と水平線が引かれている):
- 左の図:上肢を体幹より後方へ挙げている。1は肩峰を通る水平線(後方)から上肢までの角度、2は肩峰を通る垂直線(下方)から上肢までの角度
- 右の図:上肢を前方へ挙げている。3は肩峰を通る垂直線(上方)から上肢までの角度、4は肩峰を通る水平線(前方)から上肢までの角度、5は肩峰を通る垂直線(下方)から前方を回って上肢までの角度
- 11
- 22
- 33
- 44
- 55
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✓ これが正解55
解説
肩関節の屈曲は下向きの垂直線から前方へ挙げた角度で測ります。
関節可動域の測定では、動かない側の基準になる線(基本軸)と、動かす側の線(移動軸)を決め、その間の角度を測ります。肩関節の屈曲は腕を前方へ挙げる動きで、基本軸は肩峰を通る床への垂直線、移動軸は上腕の骨の軸です。この問は、図の中でこの2本の線の間の角度を表しているのはどれかで判断します。
肩関節の屈曲は、腕を下ろした位置を0度とし、前方へ挙げていった角度を測ります。図の右側の人で、肩峰を通る垂直線の下向きの部分から前方を回って上肢までの角度が、この定義に合っています。上向きの垂直線から測る角度や、水平線から測る角度は、基本軸が違うため屈曲の角度とは一致しません。左側の人は腕を体幹より後方へ挙げており、これは肩関節の伸展という別の動きです。
したがって、右の図で下向きの垂直線から前方を回って上肢までを測る角度が正しい測定です。肩関節の屈曲と伸展は、どちらも腕を下ろした位置を0度として、下向きの垂直線から測る、と覚えておくと図の問で迷いにくくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 11:左の図は腕を体幹より後方へ挙げており、屈曲ではなく伸展の動きです。さらにこの角度は水平線から測っており、腕を下ろした位置を0度とする測り方にも合っていません。
- 22:左の図で下向きの垂直線から上肢までを測る角度は、腕を後方へ挙げる伸展の測り方です。基本軸は合っていても動きの方向が逆なので、屈曲の可動域にはなりません。
- 33:右の図で上向きの垂直線から上肢までの角度は、腕を真上まで挙げたときに0度になる測り方です。肩関節の屈曲は腕を下ろした位置を0度とするので、基本軸の取り方が違います。
- 44:右の図で前方の水平線から上肢までの角度は、腕を水平に挙げた位置を0度とする測り方です。屈曲の基本軸は肩峰を通る下向きの垂直線なので、水平線を基準にした角度は使いません。
出典:第112回 看護師国家試験 午後(厚生労働省)問73(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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