セキュリティ|平成29年度 秋期 ITパスポート試験(特別措置試験) 問97
次のような認証方式の特徴に関する記述として,適切なものはどれか。
〔認証方式〕
- 利用者は認証用のマトリクス表における位置,順序情報だけを記憶する。
- マトリクス表には認証の都度ランダムに数字が割り当てられる。
- 利用者は記憶した位置に表示されている数値を順にパスワードとして入力する。
- 正しい位置に表示されている数値の入力が確認できた場合に認証が成功する。
〔マトリクス表を利用した認証の例〕(原典は4×4の表を4つ並べ,記憶した位置を網掛け,記憶した順序を矢印で描いた図。表と、そこから読み取れるパスワードに書き起こしたもの)
1回目の認証(表1・表2から「5025」)
| 5 | 1 | 0 | 3 |
|---|---|---|---|
| 9 | 6 | 6 | 7 |
| 1 | 8 | 9 | 4 |
| 0 | 7 | 5 | 8 |
| 6 | 5 | 0 | 5 |
|---|---|---|---|
| 8 | 8 | 3 | 4 |
| 0 | 9 | 2 | 8 |
| 4 | 5 | 4 | 2 |
次回の認証(表3・表4から「3059」)
| 3 | 2 | 5 | 0 |
|---|---|---|---|
| 3 | 3 | 7 | 9 |
| 0 | 3 | 3 | 7 |
| 0 | 3 | 6 | 8 |
| 6 | 0 | 8 | 9 |
|---|---|---|---|
| 2 | 6 | 8 | 1 |
| 1 | 8 | 7 | 3 |
| 1 | 0 | 6 | 5 |
- 位置,順序情報は定期的に変更しなくてもよい。
- 位置,順序情報は人に教えても安全である。
- ✓ これが正解盗聴されたパスワード利用によるなりすましの防止に有効である。
- バイオメトリクス認証の一種である。
解説
入力する数字が毎回変わるので、盗み見られても使えません。
この方式で利用者が覚えるのは、表のどの位置を、どの順にたどるかという情報だけです。数字そのものは覚えません。表に並ぶ数字は、認証のたびに作り直されるので、同じ位置をたどっても、入力する数字は毎回変わります。つまり、入力された数字を横から見られたり、通信の途中で拾われたりしても、次の機会にはその数字が通用しません。盗み見た数字でなりすますことを防げるところが、この方式の持ち味です。覚えている位置と順序が漏れれば破られるので、人に教えてはいけませんし、漏れた恐れがあれば変えることになります。また、覚えているのは位置と順序という記憶なので、体の特徴を読み取る方式とは別のものです。表の大きさや、覚える位置の数を増やすほど当てずっぽうで通る見込みは下がりますが、覚える負担も増えていきます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 位置と順序の情報は、定期的に変更しなくてもよいという肢です。これが漏れれば、表の数字が変わっても破られてしまいます。覚えている情報が要である以上、扱いは合言葉と同じになります。漏れれば破られるので、扱いは合言葉と同じです。
- 位置と順序の情報は、人に教えても安全であるという肢です。教えた相手は、その位置をたどるだけで毎回正しい数字を読み取れます。毎回変わるのは数字のほうであって、位置ではありません。教えた相手は毎回正しい数字を読み取れます。
- バイオメトリクス認証の一種であるという肢です。覚えている位置と順序を使う方式なので、知っていることによる認証にあたります。体の特徴を読み取ってはいません。記憶を使う方式にあたるので、読み取り機も要りません。
この問題に関係する言葉
- ワンタイムパスワード一度きりで使い捨てる合言葉。盗み見られても次には使えないので、同じものを使い続ける方式より安全です。
- なりすまし別の人や組織を装って、相手に信じ込ませる行為です。人をだます手口だけでなく、送信元のドメインや他人の権限を装う技術的なものも含みます。
- パスワード本人だけが知っているという前提で使う合言葉。他人に知られた時点で、本人確認の役目を果たさなくなります。
- 認証名乗ったとおりの本人か、通信の相手が本物かを確かめる手続き。ここを経ずに入り込む裏口があると、後の許可の仕組みが働きません。
出典:平成29年度 秋期 ITパスポート試験(特別措置試験) 問97
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