平成25年度 春期 午前 問42
セキュリティ
パケットフィルタリングの問題
パケットフィルタリング型ファイアウォールがルール一覧に基づいてパケットを制御する場合,パケット A に対する制御はどれか。ここで,ファイアウォールでは,ルール一覧に示す番号の 1 から順にルールの適用判断を行い,一つのルールが適用されたときには残りのルールは適用しない。
〔ルール一覧〕注記 * は任意のパターンを表す。
| 番号 | 送信元アドレス | 宛先アドレス | プロトコル | 送信元ポート番号 | 宛先ポート番号 | 動作 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 10.1.2.3 | * | * | * | * | 通過禁止 |
| 2 | * | 10.2.3.* | TCP | * | 25 | 通過許可 |
| 3 | * | 10.1.* | TCP | * | 25 | 通過許可 |
| 4 | * | * | * | * | * | 通過禁止 |
〔パケット A〕
| 送信元アドレス | 宛先アドレス | プロトコル | 送信元ポート番号 | 宛先ポート番号 |
|---|---|---|---|---|
| 10.1.2.3 | 10.2.3.4 | TCP | 2100 | 25 |
- ア番号 1 によって,通過を禁止する。
- イ番号 2 によって,通過を許可する。
- ウ番号 3 によって,通過を許可する。
- エ番号 4 によって,通過を禁止する。
答えと解説を見る
✓ これが正解ア番号 1 によって,通過を禁止する。
解説
先頭から見て最初に合った規則で決まります。
パケットフィルタリング型ファイアウォールは、規則の一覧を番号の小さい方から順に当てはめていきます。設問は、一つの規則が適用されたら残りは適用しないと断っているので、確かめるべきなのはどの規則なら条件に合うかではなく、先頭から数えて最初に合うのはどれかという点です。番号 1 の行は送信元アドレスを 10.1.2.3 に限っているだけで、宛先もプロトコルもポート番号も任意のパターンです。パケット A の送信元アドレスは 10.1.2.3 ですから、この行だけで条件がそろい、動作の欄に書かれた通過禁止が適用されます。判断はここで終わるため、後ろに並ぶ行は読まれません。狭い条件を先に置いた一覧では、後ろにある広い許可までパケットが届かないことがあります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ番号 2 によって,通過を許可する。:この行の条件自体は、宛先もプロトコルもポート番号もパケット A にそろっています。しかし手前で結論が確定しているため評価される機会がなく、許可は与えられません。
- ウ番号 3 によって,通過を許可する。:この行が限っている宛先は 10.1 で始まる範囲です。パケット A の宛先は 10.2.3.4 なので、順序を持ち出すまでもなく条件そのものが合致しません。
- エ番号 4 によって,通過を禁止する。:任意のパターンだけで組まれた最後の行なので、単独で見ればどんなパケットにも当てはまります。ただし手前で結論が出ているため、ここまで判断が下りてきません。
この問題の用語
- パケットフィルタリング通信を小さな単位ごとに見て、通すか止めるかを決める方式です。あて先や送信元の番号を条件にして、出入りを制限します。
- ファイアウォール内と外の境目に置いて、通してよい通信だけを選び、残りを遮る仕組み。どの相手のどの用途かという条件を見て判断します。
- パターン繰り返し現れる規則性や、決まった形のことを指します。膨大なデータを処理して、そこに隠れた規則性を見つける使い方が広がりました。
- プロトコル通信するときの、決まりごとや手順のまとまりのことをいいます。送る側と受ける側が同じものに従うことで、やり取りが成り立ちます。
- ポート番号同じ機器の中で、どの用途の通信かを見分けるための番号。住所が建物にあたるなら、これは部屋番号にあたります。
- TCP相手に届いたかを確かめながら送る、信頼性を重んじた通信の約束事です。ポート番号でアプリを見分け、届かない分は送り直します。
出典:平成25年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問42(改変:原典の図表をテキストに書き起こした)
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 科目A 問10:WAFの説明(パターン)
- 令和5年度 科目A 問10:WAFの設置場所(ファイアウォール)
- 令和元年度 秋期 午前 問39:バックドアに該当するもの(TCP)
- 令和元年度 秋期 午前 問34:ポート番号に関する問題(ポート番号)
- 令和元年度 秋期 午前 問33:グローバルIPアドレスの問題(パケットフィルタリング)
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)