平成24年度 秋期 午前 問38
セキュリティ
公開鍵暗号方式に関する問題
公開鍵暗号方式を用いて,図のように A さんから B さんへ,他人に秘密にしておきたい文章を送るとき,暗号化に用いる鍵 K として,適切なものはどれか。
〔図〕
Aさん側
〔"来月転居する予定です。"〕
↓
〔鍵Kによって暗号化〕
↓
〔"nd359fxj47ac …"〕 →(ネットワーク)→
Bさん側
〔"nd359fxj47ac …"〕
↓
〔Bさんの秘密鍵によって復号〕
↓
〔"来月転居する予定です。"〕- アA さんの公開鍵
- イA さんの秘密鍵
- ウB さんの公開鍵
- エ共通の秘密鍵
答えと解説を見る
✓ これが正解ウB さんの公開鍵
解説
受け取る側の公開鍵で包み、その秘密鍵で開きます。
公開鍵暗号方式では、対になる二つの鍵を使い、片方で施したものは、必ずもう片方でしか元に戻せません。ですから鍵を決めるときは、戻す側から逆にたどるのが確実です。この図では、受け取る側が自分の秘密鍵を使って元の文章に戻しています。その鍵と対になっているのは同じ人物の公開鍵ですから、送る側が包むときに使う鍵Kはそれだと決まります。公開鍵は誰の手に渡ってもよいものなので、あらかじめ二人だけで鍵を受け渡しておく必要がありません。開けられるのは秘密鍵を持つ本人だけなので、内容を他人に見せずに届けられます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アA さんの公開鍵:送る側の公開鍵で包むと、対になるのは送る側の秘密鍵です。受け取る側はそれを持っていないため、図のように自分の鍵で元に戻すことができません。
- イA さんの秘密鍵:送る側の秘密鍵で施したものは、広く配られている相方の鍵で誰でも元に戻せてしまいます。本人が施したことを示す用途に向き、内容を隠す用途には向きません。
- エ共通の秘密鍵:同じ一つの鍵で包み、同じ鍵で開くやり方の話です。図では受け取る側だけが持つ鍵で戻しており、二人で同じ鍵を共有する方式とは組立てが違います。
この問題の用語
- 公開鍵暗号方式「公開鍵暗号」と同じ意味です。配ってよい鍵と隠す鍵を対にして使うやり方を、手順として言うときにこの言い方をします。
- 秘密鍵持ち主だけが手元に隠しておく鍵で、公開鍵と対になります。これが他人に渡ると、なりすましも盗み見も止められません。
- 暗号化内容を鍵がなければ読めない形に変換すること。通信の経路だけでは守りきれない場合があるので、ファイル自体にも施します。
- 復号暗号にした文を、もとの読める形に戻すことをいいます。相手の公開鍵で暗号化した文は、相手の秘密鍵だけで戻せます。
出典:平成24年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問38(改変:原典の図表をテキストに書き起こした)
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 科目A 問10:WAFの説明(暗号化)
- 令和7年度 科目A 問9:暗号の危殆化に該当するもの(秘密鍵)
- 令和5年度 科目A 問10:WAFの設置場所(復号)
- 平成31年度 春期 午前 問39:楕円曲線暗号の特徴(復号)
- 平成30年度 秋期 午前 問38:共通鍵暗号方式の特徴(公開鍵暗号方式)
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)