第40回 午前 問46
食べ物と健康
ナイアシン当量に関する問題
ナイアシンは必須アミノ酸の1つから合成されることから、日本食品標準成分表2020年版(八訂)には、ナイアシン当量が収載されている。ナイアシン当量の算出に用いられるアミノ酸の英語表記として、最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 1glutamic acid
- 2glycine
- 3lysine
- 4threonine
- 5tryptophan
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✓ これが正解5tryptophan
解説
ナイアシン当量の算出には、トリプトファンを用います。
ナイアシン(ニコチン酸とニコチンアミド)は、食品から直接とるだけでなく、体内で必須アミノ酸のトリプトファンからも合成されます。トリプトファンからナイアシンへの変換効率は重量比でおよそ60分の1とされています。そのため、日本食品標準成分表2020年版(八訂)では、食品に含まれるナイアシンの量に、トリプトファンの量の60分の1を足したナイアシン当量を収載しています。トリプトファンの英語表記はtryptophanなので、これが当てはまります。
ほかの英語表記を見ると、glutamic acidはグルタミン酸で、うま味成分として知られる非必須アミノ酸です。glycineはグリシンで、最も構造が単純な非必須アミノ酸です。lysineはリシン(リジン)で、穀類で不足しやすく、穀類の第一制限アミノ酸になりやすい必須アミノ酸です。threonineはトレオニン(スレオニン)で、必須アミノ酸ですが、ナイアシンの合成には関わりません。
ナイアシンはトリプトファンから、と原料と産物を結びつけ、ナイアシン当量=ナイアシン+トリプトファン÷60と式で覚えておくと、英語表記で出されても判断できます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1glutamic acid:こんぶのだしのうま味のもとになるアミノ酸が、この英語表記の物質です。体内でつくることができ、ビタミンの合成材料として成分表の当量計算に組み込まれることもありません。
- 2glycine:glycineはグリシンの英語表記で、側鎖が水素だけの最も単純なアミノ酸です。体内で合成できる非必須アミノ酸であり、ナイアシンの材料にはなりません。
- 3lysine:lysineはリシンの英語表記で、穀類に不足しやすい必須アミノ酸です。必須アミノ酸ではあるものの、ナイアシンを体内で合成する材料ではありません。
- 4threonine:この英語表記はトレオニン(スレオニン)を指し、水酸基をもつ必須アミノ酸です。体内でビタミンに変換される経路はなく、成分表の当量を計算する式にも登場しません。
出典:第40回 管理栄養士国家試験 午前(厚生労働省)問46(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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