平成29年度 秋期 午前 問41
セキュリティ
デジタル署名に関する問題
暗号方式に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- アAES は公開鍵暗号方式,RSA は共通鍵暗号方式の一種である。
- イ共通鍵暗号方式では,暗号化及び復号に同一の鍵を使用する。
- ウ公開鍵暗号方式を通信内容の秘匿に使用する場合は,暗号化に使用する鍵を秘密にして,復号に使用する鍵を公開する。
- エディジタル署名に公開鍵暗号方式が使用されることはなく,共通鍵暗号方式が使用される。
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✓ これが正解イ共通鍵暗号方式では,暗号化及び復号に同一の鍵を使用する。
解説
共通鍵暗号方式は、同じ鍵で暗号化も復号も行います。
設問は、暗号方式に関する記述として適切なものを選ばせています。四つの記述は、鍵が何本必要なのか、どちらの鍵を人に渡してよいのか、そしてどの用途に向くのか、という点で分かれています。共通鍵暗号方式は、送り手と受け手が同じ一本の鍵を前もって共有し、その一本で暗号化も復号も行う方式です。共通とも対称とも呼ばれるのは、両側で同じ鍵がはたらくからです。したがって、共通鍵暗号方式では、暗号化及び復号に同一の鍵を使用する、と述べた記述が当てはまります。これに対して鍵が二本あって役割が分かれている方式では、片方で施した処理をもう片方でしか外せません。この性質があるので、配ってよい鍵と手元に残す鍵が生まれ、何をしたいかによってどちらを先に使うかが変わります。鍵を何本数えるか、そして人に渡してよい鍵はどれかを確かめる順に読むと、四つの記述の当否が順に決まります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アAES は公開鍵暗号方式,RSA は共通…:AES と RSA の所属が入れ替わっています。AES は一本の鍵を共有して使う側の代表で、RSA は対になる二つの鍵を使う側の代表なので、二つの名前の位置を交換すれば正しい記述になります。
- ウ公開鍵暗号方式を通信内容の秘匿に使用する…:通信内容を読ませないようにしたいのですから、公開してよい鍵と秘密にする鍵が反対です。誰でも使える鍵で施し、持ち主だけが外せる形にします。外すための鍵を公開すれば、誰にでも中身が読まれてしまいます。
- エディジタル署名に公開鍵暗号方式が使用され…:デジタル署名との関係が反対に書かれています。本人しか作れない印を付け、その印を誰でも確かめられるという性質は、対になる二つの鍵を使う方式だからこそ得られるもので、署名はその代表的な応用です。
この問題の用語
- 共通鍵暗号方式「共通鍵暗号」と同じ意味です。同じ鍵を送る側と受け取る側の双方が持つやり方を、手順として言うときにこの言い方をします。
- 公開鍵暗号方式「公開鍵暗号」と同じ意味です。配ってよい鍵と隠す鍵を対にして使うやり方を、手順として言うときにこの言い方をします。
- デジタル署名送り主が本人であることと、途中で中身が変わっていないことを同時に示す電子の印(古い表記はディジタル署名)。秘密鍵で作り、公開鍵で確かめます。
- AES暗号化と復号に同じ鍵を使う共通鍵暗号の方式で、決まった長さごとに区切って処理します。処理が速く、通信やデータ本体の暗号化に使われます。
- RSA非常に大きな数の素因数分解が難しいことを安全性の根拠にした公開鍵暗号方式です。鍵を公開するものと秘密にするものの2つに分けて使います。
- 暗号化内容を鍵がなければ読めない形に変換すること。通信の経路だけでは守りきれない場合があるので、ファイル自体にも施します。
- 復号暗号にした文を、もとの読める形に戻すことをいいます。相手の公開鍵で暗号化した文は、相手の秘密鍵だけで戻せます。
- ディジタル署名デジタル署名の古い書き方で、指しているものは同じです。改ざんを見つけられるだけで、改変そのものを防ぐ力はありません。
出典:平成29年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問41
同じ用語が出る問題
- 令和6年度 春期 午前 問38:公開鍵暗号方式に関する問題(公開鍵暗号方式)
- 令和5年度 秋期 午前 問45:DNSSECについての記述(共通鍵暗号方式)
- 令和5年度 秋期 午前 問37:楕円曲線暗号の特徴(RSA)
- 令和2年度 10月 午前 問40:デジタル署名に関する問題(ディジタル署名)
- 平成30年度 秋期 午前 問45:WPA2に関する問題(AES)
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