平成25年度 秋期 午前 問2
基礎理論
桁落ちによる誤差の説明
桁落ちによる誤差の説明として,適切なものはどれか。
- ア値がほぼ等しい二つの数値の差を求めたとき,有効桁数が減ることによって発生する誤差
- イ指定された有効桁数で演算結果を表すために,切捨て,切上げ,四捨五入などで下位の桁を削除することによって発生する誤差
- ウ絶対値の非常に大きな数値と小さな数値の加算や減算を行ったとき,小さい数値が計算結果に反映されないことによって発生する誤差
- エ無限級数で表される数値の計算処理を有限項で打ち切ったことによって発生する誤差
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✓ これが正解ア値がほぼ等しい二つの数値の差を求めたとき,有効桁数が減ることによって発生する誤差
解説
桁落ちは、近い値どうしの引き算で上位の桁が消える誤差です。
設問は、桁落ちによる誤差の説明として適切なものを選ばせています。見る軸は二つで、足し算なのか引き算なのかと、消えるのが上位の桁なのか下位の桁なのかです。桁落ちが起きるのは、値がほとんど等しい二つの数の差を求めたときです。近い値どうしを引くと、そろっていた上の位が打ち消し合って消え、残るのは下の方のわずかな部分だけになります。数で見ると分かりやすく、有効桁数を四つに制限した計算で 1.2346 と 1.2344 をそれぞれ 1.235 と 1.234 に丸めてから引くと、差は 0.001 になり、意味のある桁は一つしか残りません。真の差は 0.0002 ですから、桁が減っただけでなく値そのものも大きく外れます。つまり、値がほぼ等しい二つの数値の差を求めたときに有効桁数が減ることで生じる誤差、という言い方がそのまま当てはまります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ指定された有効桁数で演算結果を表すために…:指定された有効桁数に収めるために切捨て・切上げ・四捨五入で下の位を削るのは丸め誤差です。同じく有効桁数の話に見えますが、失われるのは下の端であって、上の位はそのまま残ります。
- ウ絶対値の非常に大きな数値と小さな数値の加…:絶対値が大きく離れた数どうしを足したり引いたりして小さい側が結果に現れなくなるのは情報落ちです。こちらは位がそろっていないことが原因で、近い値どうしの引き算で上の位が消える本問の現象とは別物です。
- エ無限級数で表される数値の計算処理を有限項…:無限級数の計算を有限の項でやめたために生じるずれは打切り誤差と呼ばれます。これは計算をどこで止めるかという手順の問題で、二つの数を引くこととは関係がありません。
出典:平成25年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問2
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