データベース|ITサービスマネージャ試験
この分野には 21問あります。くり返し出ているものから並べています。
この分野でくり返し出ている用語はデータベース(12問)・トランザクション(10問)・ログ(9問)・DBMS(3問)・テスト(3問)です。問題が多い回は平成26年度 秋期(3問)・令和5年度 春期(2問)・平成30年度 秋期(2問)です。
同時に動いても、途中で壊れても、データを正しく保つ
データベースの中心はトランザクションです。複数のトランザクションが同じデータを同時に更新すると、二つがほぼ同時に同じ値を読み、それぞれ更新したために先の更新が消える変更消失のような矛盾が起きます。これを防ぐのが、ロックをかけて順番を守らせる排他制御です。
必要なロックをすべて獲得してから解放に移る2相ロッキングは、同時に実行しても結果の正しさを保てますが、互いに相手のロック解放を待つデッドロックは起こり得ます。どのトランザクションがどれを待っているかを矢印で表した待ちグラフに閉じた輪があれば、デッドロックです。分散システムでは、調整役が各拠点にコミットできるかを問い合わせ、全員がそろえばコミット実行を指示する2相コミットで、全体の結果をそろえます。
障害からの回復にはログを使います。更新前の情報でトランザクション開始前の状態へ戻すのがロールバック、バックアップに更新後の情報を反映して直前の状態まで進めるのがロールフォワードです。媒体障害では、バックアップコピーと、それ以降の全トランザクションのログが要ります。データベースより先にログへ書くのがWALで、コミットはログにコミット情報を書き終えた時点で完了とします。フルバックアップの間隔を延ばすと、復旧時に反映するログが増え、その分時間がかかります。
人の役割では、データ項目を標準化し論理設計を担うのがデータ管理者、物理設計や運用を担うのがデータベース管理者です。SQLでは、WHEREで行を絞り、GROUP BYでまとめ、HAVINGで集計後の条件を付けます。ビューの列は元の表と別の名前で定義できます。次数nの関係の射影は、属性を一つも選ばない場合も含めて属性の選び方の数だけあり、2のn乗通りです。
分析の側では、OLAPで集計の軸の組合せを切り替えるのがダイス、ある軸の値を固定して切り出すのがスライスです。大量のデータから、隠れている関連性や規則性を見つけ出すのがデータマイニングです。
この分野で出た問題
- 令和6年度 春期 問11基幹業務システムの構築及び運用において,データ管理者(DA)とデータベース管理者(DBA)を別々に任命した場合のDAの役割として,適切なものはどれか。
- 平成27年度 秋期 問21OLAPによって,商品の販売状況分析を商品軸,販売チャネル軸,時間軸,顧客タイプ軸で行う。データ集計の観点を,商品,販売チャネルごとから,商品,顧客タイプごとに切り替える操作はどれか。
- 令和5年度 春期 問232 相ロッキングプロトコルに従うトランザクションで発生する可能性のある現象はどれか。
- 令和7年度 春期 問23DBMSにおいて,複数のトランザクション処理プログラムが同一データベースを同時に更新する場合,論理的な矛盾を生じさせないために用いる技法はどれか。
- 平成29年度 秋期 問21WAL(Write Ahead Log)プロトコルの目的に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- 平成30年度 秋期 問21“社員”表から,役割名がプログラマである社員が3人以上所属している部門の部門名を取得するSQL文はどれか。ここで,実線の下線は主キーを表す。
- 平成28年度 秋期 問21システム障害発生時には,データベースの整合性を保ち,かつ,最新のデータベース状態に復旧する必要がある。このために,DBMSがトランザクションのコミット処理を完了とするタイミングとして,適切なものはどれか。
- 令和5年度 春期 問11データの追加・変更・削除が,少ないながらも一定の頻度で行われるデータベースがある。このデータベースのフルバックアップを磁気テープに取得する時間間隔を今までの 2 倍にした。このとき,データベースのバックアップ又は復旧に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- 平成27年度 秋期 問14データの追加・変更・削除が,少ないながらも一定の頻度で行われるデータベースがある。このデータベースのフルバックアップを磁気テープに取得する時間間隔を今までの2倍にした。このとき,データベースのバックアップ又は復旧に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- 平成28年度 秋期 問13データベースのロールバック処理の説明はどれか。
- 平成26年度 秋期 問12データベースのロールバック処理の説明はどれか。
- 平成21年度 秋期 問22データマイニングを説明したものはどれか。
- 令和元年度 秋期 問21トランザクション T₁,T₂ の同時実行制御が適切に行われない場合に起こり得る,レコード X,Y の変更消失問題(lost update anomaly)に該当する処理はどれか。
- 平成26年度 秋期 問21トランザクションA~Dに関する待ちグラフのうち,デッドロックが発生しているものはどれか。ここで,待ちグラフの矢印は,X→Yのとき,トランザクションXはトランザクションYがロックしている資源のアンロックを待っていることを表す。
- 令和4年度 春期 問23図は,分散システムにおける 2 相コミットプロトコルの正常処理の流れを表している。③の動作はどれか。
- 令和3年度 春期 問23媒体障害により停止したデータベースを回復するときに使用するデータとして,適切なものはどれか。
- 平成23年度 秋期 問22次数がnの関係Rには,属性なし(ファイ)も含めて異なる射影は幾つあるか。
- 平成25年度 秋期 問22関係データベースのビューに関する記述のうち,適切なものはどれか。
正解と解説は、答え合わせのあとに出ます。
年度から解く
この分野の問題は 15年度ぶんの試験から出ています。いちばん新しいのは令和7年度 春期です。年度別に解くと、回ごとにまとめて解けます。