第37回 問題83
社会福祉調査の基礎
A介護老人福祉施設では,夜間の睡眠時間を十分に確保できていない利用者Bさんへの対応が課題となっていた。検討の結果,日中の水分摂取量が要因のひとつとして取り上げられ,1か月間データを取って調べることとなった。Bさんの日中の水分摂取量(ml)と夜間の睡眠時間(分)の関係を見るときに用いる方法として,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1t検定
- 2カイ2乗検定
- 3散布図
- 4箱ひげ図
- 5度数分布表
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✓ これが正解3散布図
解説
2つの量的な変数の関係を見るには、散布図が適しています。
データの分析方法は、変数がいくつあるか、変数が量的(数量で表される)か質的(カテゴリーで表される)かによって選び分けます。この問の決め手は、日中の水分摂取量(ml)と夜間の睡眠時間(分)という、どちらも数量で表される2つの変数の関係を見ようとしている点です。
散布図は、横軸と縦軸にそれぞれ一つずつ量的変数をとり、一つひとつのデータを点として打った図です。点の散らばり方から、一方が増えると他方も増える正の相関なのか、一方が増えると他方が減る負の相関なのか、関係がほとんどないのかを目で見て確かめることができます。1か月間、毎日の水分摂取量と睡眠時間を組にして点を打てば、Bさんの水分摂取量と睡眠時間の関係を読み取れます。したがって、散布図が最も適切です。
ほかの選択肢は、2つの量的変数の関係を見るための方法ではありません。見分け方は、量的変数どうしの関係なら散布図や相関係数、質的変数どうしの関連ならクロス集計とカイ2乗検定、2つの集団の平均の比較ならt検定、1つの変数の分布なら度数分布表や箱ひげ図、と組み合わせで覚えることです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1t検定:t検定は、2つの集団の平均値に統計的に意味のある差があるかを調べる方法です。水分摂取量と睡眠時間という2つの量的な変数がどのように関係しているかを見る目的には使いません。
- 2カイ2乗検定:カイ2乗検定は、性別と賛否のような質的な変数どうしの関連を、クロス集計表をもとに調べる方法です。数量で測った水分摂取量と睡眠時間の関係を見る方法としては適していません。
- 4箱ひげ図:箱ひげ図は、1つの変数の最小値・四分位数・中央値・最大値を図にして、データの分布やばらつきを示すものです。2つの変数の関係を点の散らばりで見ることはできません。
- 5度数分布表:度数分布表は、1つの変数の値をいくつかの階級に区切り、それぞれに含まれるデータの個数をまとめた表です。分布の形はわかりますが、2つの変数の関係を示すことはできません。
出典:第37回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題83。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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