平成28年度 秋期 午前 問77
企業活動
抜き取り検査に関する問題
品質管理における検査特性曲線(OC 曲線)は,通常,横軸にロットの不良率を,縦軸にはロットの合格率を目盛ったものである。大きさ N のロットから,大きさ n のサンプルを抜き取り,このサンプル中に見いだされた不良個数が合格判定個数 c 以下のときはロットを合格とし,c を超えたときはロットを不合格とする。
N と n を一定にして c を 0,1,2 と変えたときの,OC 曲線の変化の傾向を表す図はどれか。
4肢はいずれもグラフ(横軸=ロットの不良率・縦軸=ロットの合格率)。3本の曲線の並び順を読み取って文に置き換えた:
- ア3本は交わらない。左(不良率の小さい側)から c=2,c=1,c=0 の順に並ぶ(=c が大きいほど合格率が低い)。
- イ3本は交わらない。左から c=0,c=1,c=2 の順に並ぶ(=c が大きいほど合格率が高い)。
- ウ3本は左端付近で一度交わり,その右では上から c=2,c=1,c=0 の順になる。
- エ3本は左端付近で一度交わり,その右では上から c=0,c=1,c=2 の順になる。
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✓ これが正解イ3本は交わらない。左から c=0,c=1,c=2 の順に並ぶ(=c が大きいほど合格率が高い)。
解説
合格判定個数が大きいほど、合格率は高くなります。
抜き取り検査では、ロットから取り出したサンプルの中の不良個数を数え、それが合格判定個数c以下ならロットを合格とします。ここでcを0から1、2へと大きくすることは、合格と認める条件を緩めることにほかなりません。ある不良率のロットについて、cが0のときに合格になるサンプルは、cが1でも2でも必ず合格になります。逆は成り立ちません。ですから、同じ不良率に対する合格率は、cが大きいほど高いか等しいかのどちらかで、低くなることはありません。この関係は不良率がいくつであっても変わらないので、3本の曲線は途中で交わらず、cが大きいものほど上に来ます。だから、3本が交わらず、cが大きいほど合格率が高くなる並びの図が当たりました。判定の軸は、cを増やしたときに合格率がどちらへ動くかです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア3本は交わらない。左(不良率の小さい側)…:3本は交わらないものの、cが大きいほど合格率が低くなる並びを示しています。合格と認める条件を緩めれば通りやすくなるはずですから、向きが逆でした。cを増やして合格しにくくなることはありません。
- ウ3本は左端付近で一度交わり,その右では上…:3本が途中で一度交わる形を示しています。交わるということは、ある不良率を境にして、cの大小と合格率の大小の関係が入れ替わるということです。cを増やせばどこでも必ず緩くなるので、その入れ替わりは起きません。
- エ3本は左端付近で一度交わり,その右では上…:こちらも3本が途中で一度交わる形を示しています。交わる点をはさんで並び順が変わってしまいますが、cを大きくしたときに合格率が上がるか等しいかという関係は、不良率の値によらず保たれるはずでした。
出典:平成28年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問77
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