第40回 午後 問188
応用力試験
次の文を読み「187」、「188」、「189」に答えよ。
K特定給食施設に勤務する管理栄養士である。
K特定給食施設では、食中毒予防のため、調理従事者に向けた衛生研修会を毎月実施している。この研修会では、わが国での発生件数、患者数が多い食中毒を取り上げ、K特定給食施設におけるインシデントと関連づけて、衛生管理の教育を行ってきた。
次回の研修会は、カンピロバクター・ジェジュニを原因とした食中毒予防を目的に実施することになった。
研修会の内容を検討した。カンピロバクター・ジェジュニを原因とした食中毒予防に向けて、調理従事者に優先的に教育すべき事項である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
- 1発症経過
- 2感染経路
- 3潜伏期間
- 4臨床症状
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✓ これが正解2感染経路
解説
予防のために優先して教えるのは、感染経路です。
調理従事者向けの食中毒予防の研修では、自分たちが現場で何をすれば菌が食品に入るのを防げるかを理解してもらうことが目的です。そのためには、菌がどこから来て、どのように食品や人に届くか、つまり感染経路を知ることが出発点になります。
カンピロバクター・ジェジュニは、主に生の鶏肉などに付いており、加熱不足の鶏肉を食べることや、生の鶏肉に触れた手、まな板、包丁、手袋などを介して加熱後の食品が汚染されることで食中毒を起こします。この経路を理解すれば、鶏肉を扱った後の手洗いや手袋の交換、器具の使い分け、十分な加熱といった、現場の行動に結びつけられます。
したがって、感染経路を優先して教育するのが最も適切です。発症経過や潜伏期間、臨床症状は、食中毒が起きた後の原因の推定や医療の場で役立つ知識で、予防の行動には直結しにくい、と区別しておくと判断しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1発症経過:発症経過は、食べてから症状が出て回復するまでの流れで、患者の診断や経過観察に関わる知識です。調理従事者が菌を食品に付けないための行動には、直接結びつきにくい内容です。
- 3潜伏期間:潜伏期間は、食中毒が起きたときに原因の食事をさかのぼって推定するのに役立つ知識です。調理の現場で汚染を防ぐための行動を身につける研修では、優先度は低くなります。
- 4臨床症状:腹痛や下痢、発熱などの臨床症状は、発症した人の見分けや治療に関わる知識です。調理従事者が自分の体調を確かめる場面では役立ちますが、予防の研修で最優先に教える事項ではありません。
出典:第40回 管理栄養士国家試験 午後(厚生労働省)問188(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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