第40回 午後 問98
栄養教育論
オペラント条件づけに関する問題
K社健康保険組合の管理栄養士である。ある単身赴任者に対し、自炊支援を行うことになった。単身赴任者は、「市販の弁当とお酒を買って、夕食を済ませているうちに体重が増えました。自炊を始めてみましたが、思ったよりも時間がかかり、続ける自信がありません。」と話す。オペラント条件づけの負の強化子を取り除く支援である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 1自炊の経済的メリットを伝える。
- 2時間短縮できる自炊の方法を紹介する。
- 3作った料理写真をSNSで家族と共有し、フィードバックを得るよう勧める。
- 4自炊の実施有無と体重を、毎日記録するよう勧める。
- 5自炊しなかった日は晩酌をやめる、というルールを提案する。
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✓ これが正解2時間短縮できる自炊の方法を紹介する。
解説
自炊の時間の負担を減らす時短の方法の紹介が該当します。
オペラント条件づけでは、行動のあとに起こる結果によって、その行動が増えたり減ったりします。行動を増やす働きを強化といい、心地よいものを加えて行動を増やすのが正の強化、嫌なもの(負の強化子)を取り除いて行動を増やすのが負の強化です。この単身赴任者が自炊を続けにくい理由は、思ったよりも時間がかかるという負担にあります。この負担が、自炊という行動に伴う嫌な結果、つまり負の強化子にあたります。
時間短縮できる自炊の方法を紹介すると、自炊に伴う時間の負担が軽くなり、自炊を続けやすくなります。嫌な結果を取り除いて行動を増やす働きかけなので、負の強化子を取り除く支援に合います。ほかの働きかけは、経済面の知識を伝える、家族の反応というごほうびを加える、行動を記録させる、楽しみを取り上げる、というもので、時間がかかるという負担そのものには手を付けていません。
見分けるときは、その働きかけが行動に伴う嫌なことを減らしているのか、良いことを加えているのか、記録させているのかを順に確かめると整理しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1自炊の経済的メリットを伝える。:自炊すると食費が安くなるという利点を伝えるのは、行動の結果について知識を与える働きかけです。時間がかかるという嫌な結果はそのまま残るので、負の強化子を取り除く支援にはなりません。
- 3作った料理写真をSNSで家族と共有し、フィードバックを得るよう勧める。:家族からの反応は、自炊のあとに心地よい結果を加えるものなので、正の強化にあたります。時間の負担を減らすものではなく、負の強化子の除去とは向きが違います。
- 4自炊の実施有無と体重を、毎日記録するよう勧める。:自炊の実施と体重を毎日記録させるのは、自分の行動を観察して気づきを得るセルフモニタリングです。強化子を加えたり取り除いたりする働きかけではありません。
- 5自炊しなかった日は晩酌をやめる、というルールを提案する。:自炊しなかった日に晩酌という楽しみを取り上げるのは、望ましくない状態のあとに好ましいものを除く罰の考え方です。自炊の手間を軽くするものではありません。
出典:第40回 管理栄養士国家試験 午後(厚生労働省)問98(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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