第40回 午前 問77
基礎栄養学
ビタミンB12に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 1分子中に鉄を含む。
- 2フラビン酵素の補酵素である。
- 3内因子により吸収が抑制される。
- 4過剰摂取により高ホモシステイン血症になる。
- 5胃全摘により欠乏が引き起こされる。
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✓ これが正解5胃全摘により欠乏が引き起こされる。
解説
胃全摘で内因子がなくなると、ビタミンB12が欠乏します。
ビタミンB12は、構造(コバルトを含む)、吸収の仕組み(内因子)、欠乏症で判断します。食品中のビタミンB12は、胃の壁細胞から分泌される内因子と結合し、回腸の末端で吸収されます。胃を全部切除すると内因子が分泌されなくなるため、体内の貯蔵が減るにつれてビタミンB12が欠乏し、巨赤芽球性貧血などが起こります。
ほかの記述は、分子に含まれる金属、補酵素として働く酵素の種類、内因子の役割、ホモシステインとの関係のいずれかがずれています。過剰ではなく不足したときに何が起こるかを考えると見分けられます。
したがって、胃全摘により欠乏が引き起こされるという記述が適当です。ビタミンB12は、コバルト・内因子・回腸・巨赤芽球性貧血の4語をひとまとまりで覚えると整理しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1分子中に鉄を含む。:ビタミンB12は分子の中心にコバルトをもつ化合物で、コバラミンとも呼ばれます。分子中に鉄を含むのはヘモグロビンなどのヘムたんぱく質で、ビタミンB12ではありません。
- 2フラビン酵素の補酵素である。:フラビン酵素の補酵素(FADやFMN)になるのはビタミンB2です。ビタミンB12は、メチオニン合成酵素やメチルマロニルCoAムターゼの補酵素として働きます。
- 3内因子により吸収が抑制される。:内因子はビタミンB12と結合して、回腸の末端での吸収を助けるたんぱく質です。内因子がないと吸収が大きく低下するので、内因子が吸収を抑制するという記述は逆です。
- 4過剰摂取により高ホモシステイン血症になる。:ビタミンB12が不足すると、ホモシステインをメチオニンに戻す反応が進まず、高ホモシステイン血症になります。過剰摂取ではなく、欠乏によって起こる状態です。
出典:第40回 管理栄養士国家試験 午前(厚生労働省)問77(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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