第40回 午前 問41
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち
膠原病・自己免疫疾患に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 1全身性エリテマトーデスは、日光浴で軽快する。
- 2関節リウマチは、加齢に伴い寛解する。
- 3強皮症では、消化管蠕動運動が亢進する。
- 4皮膚筋炎は、悪性腫瘍を合併しやすい。
- 5シェーグレン症候群では、唾液分泌が亢進する。
答えと解説を見る
✓ これが正解4皮膚筋炎は、悪性腫瘍を合併しやすい。
解説
皮膚筋炎は、悪性腫瘍を合併しやすい膠原病です。
膠原病・自己免疫疾患は、自分の体の成分に対して免疫が働いてしまい、全身の結合組織や臓器に炎症が起こる病気の総称です。疾患ごとに特徴的な症状や合併症があり、それを押さえることが大切です。
皮膚筋炎は、まぶたの紫紅色の腫れ(ヘリオトロープ疹)などの皮膚症状と、体幹に近い筋肉の筋力低下を起こす病気です。特に中高年の発症では、胃がんや肺がんなどの悪性腫瘍を合併しやすいことが知られており、診断されたときにはがんの検査が行われます。したがって、この記述が当てはまります。
ほかの記述を見ると、全身性エリテマトーデスは日光(紫外線)で皮膚症状や全身の症状が悪化するため、日光を避けることが勧められます。関節リウマチは加齢によって自然に治まる病気ではなく、関節破壊が進むことがあります。強皮症では消化管の平滑筋も線維化して硬くなるため、蠕動運動は低下し、嚥下障害や便秘が起こります。シェーグレン症候群は涙腺や唾液腺が障害される病気で、唾液の分泌は低下して口の渇きが起こります。
皮膚筋炎はがんを探す、SLEは日光を避ける、シェーグレンは乾く、と疾患ごとの一言で覚えると取り違えにくくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1全身性エリテマトーデスは、日光浴で軽快する。:全身性エリテマトーデスでは、紫外線を浴びると発疹や発熱、関節痛などの症状が悪くなる光線過敏がみられます。日光浴で良くなるのではなく、日差しを避けることが勧められます。
- 2関節リウマチは、加齢に伴い寛解する。:関節リウマチは、関節の滑膜の炎症が続いて軟骨や骨が壊れていく病気です。年齢を重ねても自然に治るものではなく、薬物療法で炎症を抑えて寛解をめざします。
- 3強皮症では、消化管蠕動運動が亢進する。:強皮症では、皮膚だけでなく食道や腸の壁も線維化して硬くなります。そのため消化管の動きは弱まり、飲み込みにくさや逆流、便秘などが起こるので、亢進という記述は逆です。
- 5シェーグレン症候群では、唾液分泌が亢進する。:シェーグレン症候群は、涙腺や唾液腺にリンパ球が入り込んで分泌の働きが落ちる病気です。目の乾きや口の渇きが主な症状で、唾液の分泌は亢進ではなく低下します。
出典:第40回 管理栄養士国家試験 午前(厚生労働省)問41(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)