第40回 午前 問38
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち
血液・凝固系と血液検査に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 1Bリンパ球は、マクロファージに分化する。
- 2好中球は、抗体を産生する。
- 3トロンビンは、フィブリンを分解する。
- 4フィブリノーゲンは、血漿に含まれる。
- 5ヘマトクリット値は、個々の赤血球容積の平均値を表す。
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✓ これが正解4フィブリノーゲンは、血漿に含まれる。
解説
フィブリノーゲンは、血漿に含まれる凝固因子です。
血液は、赤血球・白血球・血小板などの血球と、液体成分の血漿からなります。血漿にはアルブミン、グロブリンのほか、血液凝固に関わるたんぱく質が含まれています。フィブリノーゲンは肝臓でつくられて血漿中に存在する凝固因子(第Ⅰ因子)で、凝固の最後の段階でトロンビンの作用を受けて不溶性のフィブリンになり、血球を絡め取って血餅をつくります。血液を固まらせたあとの液体である血清には、フィブリノーゲンは含まれません。したがって、フィブリノーゲンが血漿に含まれるという記述が当てはまります。
ほかの記述を見ると、Bリンパ球は抗原の刺激を受けて形質細胞に分化し、抗体を産生します。マクロファージは単球が組織に移って分化したものです。好中球は細菌などを貪食する白血球で、抗体はつくりません。トロンビンはフィブリノーゲンをフィブリンに変える酵素で、フィブリンを分解するのはプラスミンです。ヘマトクリット値は血液全体に占める赤血球の容積の割合で、赤血球1個の平均の大きさは平均赤血球容積(MCV)で表します。
血漿から凝固因子を除いたものが血清、と覚えておくと、フィブリノーゲンの所在を問われても迷いません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1Bリンパ球は、マクロファージに分化する。:Bリンパ球は、抗原の刺激を受けると抗体をつくる形質細胞へと分化します。マクロファージに分化するのは単球で、血管から組織へ出て大型の貪食細胞になります。
- 2好中球は、抗体を産生する。:好中球は、細菌を取り込んで殺す貪食作用が中心の白血球です。抗体を産生するのはBリンパ球から分化した形質細胞なので、好中球の働きとしては誤りです。
- 3トロンビンは、フィブリンを分解する。:トロンビンは、フィブリノーゲンを切断してフィブリンをつくり、血液を固める方向に働く酵素です。できたフィブリンを溶かす線溶の働きをもつのはプラスミンです。
- 5ヘマトクリット値は、個々の赤血球容積の平均値を表す。:ヘマトクリット値は、血液を遠心したときに赤血球が占める体積の割合を示す値です。赤血球1個あたりの平均の容積を表すのは、平均赤血球容積(MCV)という別の指標です。
出典:第40回 管理栄養士国家試験 午前(厚生労働省)問38(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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