第40回 午前 問28
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち
リンパ液に関する問題
血液・リンパ液の循環に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 1静脈の容量は、動脈の容量より小さい。
- 2肺静脈を流れる血液は、下大静脈より二酸化炭素を多く含む。
- 3リンパ液は、毛細血管から毛細リンパ管に直接流入する。
- 4リンパ液は、リンパ節で濾過される。
- 5胸管は、右静脈角の部分で静脈に流入する。
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✓ これが正解4リンパ液は、リンパ節で濾過される。
解説
リンパ液は、途中のリンパ節で濾過されます。
血液は毛細血管で組織に水分などを渡し、その多くは静脈側の毛細血管に戻りますが、一部は組織の間に残ります。この組織液(間質液)が毛細リンパ管に入ったものがリンパ液です。リンパ液はリンパ管を流れる途中でいくつものリンパ節を通り、そこで細菌や異物、がん細胞などがこし取られ、リンパ球などによる免疫の働きを受けます。つまり、リンパ節はリンパ液の濾過装置として働くので、この記述が当てはまります。
ほかの記述を見ると、静脈は壁が薄く広がりやすいため、全血液量の多くをためており、容量は動脈より大きくなっています。肺静脈は肺でガス交換を終えた血液を左心房に戻すので、酸素が多く二酸化炭素が少ない血液が流れます。毛細血管から毛細リンパ管へ血液が直接流れ込む通路はなく、いったん組織液になってから入ります。下半身と左上半身のリンパを集める胸管は、左の内頸静脈と鎖骨下静脈の合流部(左静脈角)で静脈に注ぎます。
リンパは組織液から始まりリンパ節でこされ、胸管から左の静脈角へ、と流れの順に追うと迷いません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1静脈の容量は、動脈の容量より小さい。:静脈は壁が薄く伸びやすいため、全身の血液の多くがためられる容量血管と呼ばれます。血液をためておける量は動脈より大きく、記述の大小は逆になっています。
- 2肺静脈を流れる血液は、下大静脈より二酸化炭素を多く含む。:肺静脈は、肺胞でのガス交換を終えた血液を心臓に戻す血管です。二酸化炭素を放出したあとの血液なので、全身から戻る下大静脈の血液よりも二酸化炭素は少なくなります。
- 3リンパ液は、毛細血管から毛細リンパ管に直接流入する。:リンパ管の起点は組織の間にある毛細リンパ管で、血管とは直接つながっていません。毛細血管から出た液がいったん組織液となり、それが毛細リンパ管に入ってリンパ液になります。
- 5胸管は、右静脈角の部分で静脈に流入する。:胸管は下半身と左上半身のリンパを集める最大のリンパ管で、左の内頸静脈と鎖骨下静脈の合流部に注ぎます。右静脈角に注ぐのは、右上半身のリンパを集める右リンパ本幹です。
出典:第40回 管理栄養士国家試験 午前(厚生労働省)問28(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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